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2006 年度 実績報告書

不全心筋におけるナトリウム利尿ペプチドホルモンによる細胞内カルシウム制御

研究課題

研究課題/領域番号 17590718
研究機関浜松医科大学

研究代表者

漆田 毅  浜松医科大学, 医学部, 助手 (20334980)

研究分担者 佐藤 洋  浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (30293632)
渡辺 泰秀  浜松医科大学, 医学部, 教授 (50305380)
加藤 秀樹  浜松医科大学, 医学部, 助手 (80314029)
林 秀晴  浜松医科大学, 医学部, 教授 (50135258)
キーワードナトリウム利尿ペプチド / 細胞内カルシウム / Na / Ca交換機構 / 細胞内ナトリウム
研究概要

これまで、Na利尿ペプチド(ANP BNP)と心筋細胞の収縮、Ca^<2+> transient(CaT)、[Na^+]_iとの関係について検討中を試みた。電気刺激の頻度を増加させた時の心拍毎の細胞収縮(Cell Shortening : CS)の増強、CaT、[Na^+]_iの変化に対するANP、BNPの用量依存性効果を観察してきたが、不全心における検討を加えることが病態解明には重要と考えている。Na利尿ペプチド(ANP BNP)のCa^<2+> regulationについては、
(A)L-型Ca^<2+>チャネルへの効果を検討するために、単離心室筋細胞へのANP、BNP灌流前後において、voltage clamp法にて電気刺激時の細胞膜Ca^<2+>電流の変化を検討中である。
(B)筋小胞体Ca^<2+>ポンプへの効果を検討するために、ANP、BNP灌流前後において、CaTの減衰速度の促進について用量依存性効果を検討中である。
(C)細胞膜Na^+/Ca^<2+>交換機構への効果を検討するために、ANP、BNP灌流前後において、電気刺激時のNa^+/Ca^<2+>交換電流に対する用量依存性効果を検討中である。また、これが特異的な電流変化であることを確定するために、Na^+/Ca^<2+>交換機構の選択的阻害剤であるSEAO400の効果を検討中である。
(D)細胞膜Na^+/H^+交換機構への効果を検討するために、NH_4Cl prepulse法による一過性acidosisからの回復時の[Na^+]_i上昇の程度から、Na^+/K^+ pump, Na^+/H^+交換の活性を検討中である。さらに、ANP又はBNP灌流の有無による細胞内pHの変化の過程を検討中である。
(E)(A)-(D)の効果の経路が、cGMP経路を介した作用であることを検討するために、GC-A受容体の選択的阻害剤HS-142-1、及びcGMP阻害剤ODQのCS、CaT、[Na^+]_i、Na^+/Ca^<2+>交換電流、細胞内pHに対する用量依存性効果をそれぞれ検討中である。
我々は、共焦点レーザー顕微鏡(LSCM)、落射蛍光装置とプラチナ電極による電気刺激装置を現有し、薬剤投与のための急速灌流装置と活動電位記録のためのパッチクランプ装置を使用している。これらを用いて単一心筋細胞を分離し、LSCMによる[Na^+]_iの測定、チャネル及びトランスポーターの電流測定を試みている。H18年度では、さらに不全心におけるNa^+/Ca^<2+>交換機構を介した[Na^+]_iや[Ca^<2+>]_iの測定を試みてきた。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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