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2006 年度 実績報告書

ギャップ結合リモデリングへのレニン・アンジオテンシン・アルドステロン系の関与

研究課題

研究課題/領域番号 17590738
研究機関山口大学

研究代表者

大草 知子  山口大学, 大学院医学系研究科, 助手 (00294629)

研究分担者 松崎 益徳  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60116754)
キーワード頻脈性不整脈 / ギャップ結合 / コネキシン / レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系 / 興奮刺激伝播
研究概要

ギャップ結合は、隣接する細胞を直接連結して細胞間のイオン、シグナル伝達物質、分子交換を行い興奮伝播や電気的結合を調節する。頻脈性不整脈は、その発生・維持には心筋細胞の機能的・器質的リモデリングの関与があり、それらには心筋細胞間結合構成蛋白、ギャップ結合の変化がある。ギャップ結合はconnexin (Cx)蛋白により構成され、半減;期は1〜2時間で、短時間のうちに様々な負荷の影響をうける。Cxの安定性はリン酸化により調節され、蛋白の変性や崩壊が促進される。本研究は、頻脈性不整脈基質としてギャップ結合リモデリングに焦点をあて、以下の目的にて行った。1)Cxの質的・量的変化が頻脈性不整脈の発生・維持へどのように関与するのか、2)ギャップ結合リモデリングにレニン・アンジオテンシン・アルドステロン(RAA)系はどのように関わっているのか、3)ギャップ結合リモデリングを制御するupstream治療として、RAA系阻害薬を位置づけることが可能か否か。その結果、慢性心房細動(AF)患者心房筋のCx40発現量の減少とセリン・リン酸化の増加を認め、AFの病態形成への重要性が示された。また、心筋細胞への高頻度電気刺激負荷は、早期よりangiotensin II (AGII)およびMAPK系を介してCx43発現量を増し、電気生理学的特性に変化を来した。これらの変化はAGII受容体拮抗薬により抑制された。さらに、心不全発現過程では、心室筋細胞のCx43の量的・質的変化により、細胞の電気生理学的特性に変化を生じ、致死性心室性不整脈が生じることが証明された。以上より、ギャップ結合リモデリングは細胞間の興奮伝播異常に反映され、頻脈性不整脈の発生・維持に関与する重要な基質と考えられた。また、ギャップ結合リモデリングへの直接的なRAA系の関与が証明され、RAA系制御は頻脈性不整脈のupstream治療となる可能性が示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] High Ambient Pressure Produces Hypertrophy and Up-Regulates Cardiac Sarcoplasmic Reticulum Ca^<2+> Regulatory Proteins in Cultured Rat Cardiomyocytes.2006

    • 著者名/発表者名
      Tomoko Ohkusa, Takashi Sato
    • 雑誌名

      Hypertension Research 29(12)

      ページ: 1013-1020

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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