研究課題
基盤研究(C)
血管弛緩因子epoxyeicosatrienoic acids(EETs)の主要産生酵素であるCYP2J2の血管内皮細胞(HUVEC)における遺伝子発現に対するEPA及び,DHAの作用を検討した。EPAは用量依存性・時間依存性にHUVECにおけるCYP2J2mRNA発現を増加させた。DHAはCYP2J2mRNA発現に対して有意の作用を示さなかった。HUVECにおいてPPARγ阻害剤はEPAによるCYP2J2mRNA発現の増加を抑制したことから、EPAによるCYP2J2mRNA発現におけるPPARγの関与が示唆される。アラキドン酸カスケードの産物であるEpoxygenase由来のEpoxyeicosatrienoic acid(EET)は抗動脈作用を有する。我々は冠動脈疾患群で、EET産生酵素であるCYP2J2のSNPを明らかにしている。同じP450ファミリーであるCYP4Aにより20-HETEが産生されるが20-HETEはEETに比し血管収縮作用、炎症誘導作用を有する。したがってCYP4A、20-HETEは動脈硬化や高血圧・糖尿病の発症・進展に関わっている可能性がある。正常血圧者でCYP4A遺伝子のプロモーター領域のAAtype、AA+AGtypeの頻度が、それぞれ54.1%、45.9%、高血圧患者で65.6%、34.4%と優位にAAの頻度が高いことが明らかになった。またルシフェラーゼアッセイにてCYP4A11(-533AAtype)のプロモーター活性がCYP4A11(-533AGtype)に比べて高いことも明らかになった。腎血管内皮細胞にてアンジオテンシンIIやH202の処理にて、CYP4A11のmRNAの発現が増加することから、腎臓でのCYP4Aからの20-HETE産生が高血圧の進展に関与している可能性が示唆された。
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