研究課題/領域番号 |
17590780
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
黒須 克志 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (20291106)
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研究分担者 |
瀧口 裕一 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (30272321)
巽 浩一郎 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教授 (10207061)
栗山 喬之 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (20009723)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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キーワード | SEREX法 / 特発性肺線維症 / CD4陽性T細胞 / 自己抗体 |
研究概要 |
2型肺胞上皮癌培養株のcDNAライブラリーを用いたSEREX解析によって、特発性肺線維症急性憎悪症例における特異的自己抗体について検討した。急性憎悪症例15症例および安定例30例の検討では、12種類の自己抗体が検出された。His-標識抗原蛋白を用いたELISAでは、12種類のうち5種類の自己抗体が急性憎悪症例特異的に上昇していた。特にアネキシン1抗体は急性憎悪症例の血清および気管支肺胞洗浄(BAL)液において、それぞれ47%、53%の陽性率を呈していた。抗原特異的T細胞エピトープの有無について検討するために、BAL液中のCD4陽性T細胞を分離し、RT-PCR法による増幅産物のシークエンスによってCD4陽性T細胞の抗原結合部位の塩基配列の解析を行った。1から3ヶ月の感覚で検体の採取が可能であった、急性憎悪症例10例においては、すべての症例で経時的なBAL液中に同じ抗原結合部位を有するCD4陽性細胞の増生が確認された。それら10例中3例にその抗原結合部位とアネキシン1のN末端部位とhomologyがみられ、それらの症例はアネキシン1抗体も上昇していた。HLA-DR抗原を用いたTEPTOPE解析において、それら3例ではアネキシン1N末端が抗原結合性を有する部分に含まれていた。特発性肺線維症急性憎悪症例において、アネキシン1のN末端ペプチドが病態特異的な免疫反応に関与していることが示唆された。
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