研究概要 |
肺炎球菌の主要な病原因子であるニューモリシンに着目し、定量法ならびに活性値を評価するシステムを確立した。このシステムを用いて、in vitroおよびin vivoの解析を行い、ニューモリシンの肺炎球菌性肺炎における重要性と抑制することによる治療効果を報告した。(Fukuda Y, Yanagihara K, et al. Eur. Respir. J.2006 May;27(5):1020-5)ニューモリシンは、in vitroにおける解析で、siRNAにより抑制された。現在、in vivoにおける検討の準備を進めている。 また、緑膿菌慢性気道感染症モデルを用いた解析で、多くの病原因子を分泌するIII型分泌機構が病態に大きく関与することが示された。この分泌機構を抑制できる抗体で、肺内の過剰な炎症を制御できた。肺胞洗浄液中の炎症細胞数や炎症性サイトカイン値を抗体投与により、抑制できた。(Imamura Y, Yanagihara, K, et.al. Eur. Respir. J.2007,in press)この結果より、III型分泌機構が遺伝子治療の標的になりうることが示された。
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