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2005 年度 実績報告書

ビクニンノックアウトマウスを用いた喘息の気道リモデリングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17590807
研究機関愛知医科大学

研究代表者

山口 悦郎  愛知医科大学, 医学部, 教授 (10201831)

研究分担者 馬場 研二  愛知医科大学, 医学部, 助教授 (80211499)
木全 弘治  愛知医科大学, 分子医科学研究所, 教授 (10022641)
キーワード気管支喘息 / ビクニン / ノックアウトマウス
研究概要

気管支喘息では気道のアレルギー性炎症が病態の本質である。気道炎症が長期に継続すると,気道組織の改変,すなわちリモデリングが成立し難治化の要因となると考えられている.ヒアルロン酸(HA)は,細胞外マトリックス成分として気道をはじめとする生体内に広く存在し,様々な生物活性を有する。我々は,HAがその機能を果たすために重要な結合タンパク(serum-derived hyaluronan-associated protein ; SHAP)の構成成分であるビクニンに対するノックアウト(KO)マウスを用い,気道アレルギー反応におけるHAの関与を検討した.
マウスを卵白アルブミン(OA)で腹腔感作した後,OAの吸入チャレンジを2週間に亘って連日施行,チャレンジ前後におけるメサコリン(Mch)吸入に対する気道反応性の変化,及びOAそのものによる気道反応を,野生型とビクニンKOマウスとで比較した.いずれのマウスの群でも2週間のOVAチャレンジにより,Mchに対する気道反応性は亢進したが,その程度はKOマウスの方が有意に高かった.一方,OA吸入そのものによる即時型気道反応は,両群とも同程度亢進していた.KOマウスでは,HAの生物活性が十分発揮されないと考えられるので,Mchに対する気道反応性がKOマウスでより亢進していたのは,気道内アレルギー性炎症におけるリモデリングに対してHAが何らかの抑制作用を持っている可能性が考えられた.今後,OAチャレンジ後の気管支肺胞洗浄液や気道組織の免疫組織学的検討を通じて,その機序をさらに明らかにしていく予定である.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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