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2006 年度 実績報告書

レヴィ小体病の認知機能障害における脳内アセチルコリン系の関与

研究課題

研究課題/領域番号 17590861
研究機関千葉大学

研究代表者

朝比奈 正人  千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (40301098)

研究分担者 伊藤 彰一  千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (60376374)
平野 成樹  千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (60375756)
キーワードアセチルコリンエステラーゼ活性 / パーキンソン病 / レヴィ小体型認知症 / Positron emission tomography / 認知機能
研究概要

平成18年度では,United Kingdom Brain Bank Neurology (2001;57:1497-1499)の診断基準にてprobableパーキンソン病と診断され患者パーキンソン病患者20例,McKeithらのDLB診断基準(Neurology 2005;65:1863-1872)にてprobable DLBと診断されたレヴィ小体型認知症11例,健常者16例において臨床神経学的評価(問診,神経学的診察,精神症状),認知機能検査,自律神経検査,MRI検査,SPECT検査,PET検査(アセチルコリンエステラーゼ活性の評価)を施行し,昨年度と合わせて評価した総数はパーキンソン病25例,レヴィ小体型認知症15例,健常者20例となった.予定では対象の総数は各群20例であり,レヴィ小体型認知症については目標数に達しなかった.しかし,統計学的解析を行うには十分な症例数と判断し,PET検査はこれで終了の予定である.
現時点での簡単な解析では,パーキンソン病とレヴィ小体型認知症では,PETで評価された皮質のアセチルコリンエステラーゼ活性が健常者に比べ低値であり,特にレヴィ小体型認知症で顕著であった.この結果はレヴィ小体病ではマイネルト基底核から皮質に投射するコリン作動線維が障害されていることを意味し,この所見が認知障害を認めるレヴィ小体型認知症でより顕著であったことから,レヴィ小体病における認知機能障害にコリン作動線維の障害が関与していることを示唆している.今後,関心領域ごとの詳細な解析を行うことでアセチルコリンエステラーゼ活性低下の分布を明らかにするとともに,アセチルコリンエステラーゼ活性と認知機能障害の程度,運動機能,自律神経障害などとの関連を検討する予定である.
平成19年度はこれらの結果を国際学会で発表するとともに,英文雑誌への投稿を予定している.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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