• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

レヴィ小体病の認知機能障害における脳内アセチルコリン系の関与

研究課題

研究課題/領域番号 17590861
研究機関千葉大学

研究代表者

朝比奈 正人  千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (40301098)

研究分担者 伊藤 彰一  千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (60376374)
島田 斉  千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (10422239)
キーワードレヴィ小体病 / レヴィ小体型認知症 / パーキンソン病 / 認知機能 / アセチルコチインエステラーゼ / アセチルコリン作動神経 / Positron emission tomography
研究概要

レヴィ小体病(LBD)はレヴィ小体型認知症(DLB),認知症を伴うパーキンソン病(PDD),認知症を伴わないパーキンソン病(PD)などを含む疾患概念である。LBD患者において認知機能に重要な役割をはたしている脳内コリン作動神経を評価するために,我々は,N-[^<11>C]-methyl-4-piperidyl acetateをリガンドに用いたPositron Emission Tomography(PET)施行し,脳内アセチルコリンエステラーゼ(AChE)活性を測定した。平成19年度は,データ解析を中心に研究を進めた。当初,対象はDLB20例,PD20例,健常者20例の予定であったが,最終的に認知症を伴うLBD患者20例[DLB10例(75±4歳),PDD10例(75±4歳)],PD患者9例(66±6歳),健常者27例(64±10歳)を対象とした。各群のMinimental State Examinationの平均スコア(30点満点)は,DLB群19±5,PDD群18±6,PD群28±2,健常群29±1であった。Three-compartment modelを用いて脳内AChE活性を算出し,statistical parametric mapping2(SPM2)を用いた統計画像解析を施行した。DLB,PDD群ともに大脳皮質平均AChE活性値は健常対照群やPD群と比較して減少していた(統計学的には大脳皮質平均AChE活性値はDLB群とPD群間,DLB群と健常群間,およびPDD群と健常群間でp<0.01,PDD群とPD群間でp<0.05の有意差を認めた)。SPM2解析ではDLB群とPDD群の全ての皮質領域でAChE活性値の低下がみられ,DLB群とPDD群でそのパターンに明らかな相違はなかった。この結果は2007年に学会報告し,AChE活性とその他の認知機能検査結果,臨床症状,自律神経機能障害との関連を現在検討中である。以上の結果に加え,早期PD10例のAChE活性を測定しており,結果は雑誌投稿中である。現時点での解析結果から言えることは以下の2点である。(1)認知症を伴うLBDでは,より重度の脳内アセチルコリン系障害があり,これは認知機能障害を反映していると考えられる。(2)DLBとPDDの異同那しばしば議論されるが,大脳皮質AChE活性値の障害パターンに2者の相違は認められない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] rain aoetylchoinesterase changes in Dementia with Lewy Bodies alld Parkinson's Disease With Dementia dem onstrated by PET2007

    • 著者名/発表者名
      Shimada H, Hirrano S, ShiNotoh H, Asahina M, et. al.
    • 学会等名
      第17回パーキンソン病と関連疾患に関する国際会議
    • 発表場所
      アムステルダム、オランダ
    • 年月日
      2007-12-10
  • [学会発表] レヴィ小体型認知症及び認知症を伴うParkinson病における脳内アセチルコリンエステラーゼ活性測定2007

    • 著者名/発表者名
      島田 斉, 平野 成樹, 篠遠 仁, 朝比 正人, 他
    • 学会等名
      第47回日本核医学会学術総会
    • 発表場所
      仙台国際センター
    • 年月日
      2007-11-05

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi