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2005 年度 実績報告書

髄液中のα-synuclein濃度を指標とする脳変性疾患の生化学診断に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17590869
研究機関信州大学

研究代表者

池田 修一  信州大学, 医学部, 教授 (60135134)

研究分担者 武井 洋一  信州大学, 医学部, 講師 (90273086)
兼子 一真  信州大学, 医学部, 助手
キーワードParkinson病 / α-synuclein / ELISA
研究概要

ヒト血漿および髄液を用いた先の実験で,α-synucleinはモノクローナル抗α-synuclein抗体(C-211),ポリクローナル抗α-synuclein抗体(FL-140)に良好な感受性をもち,免疫沈降法によって抽出されることが明らかになった.これに従い,一次抗体C-211,二次抗体をFL-140とするsandwich enzyme-linked immunosorbent assay(sandwich ELISA)システムを構築した.まず,大腸菌由来ヒトrecombinant α-synucleinを用いて作成した任意の希釈溶液を,今回作成したELISAシステムで測定した.その結果,各濃度における吸光度は95%以上の確率で対数関数あるいは2次関数に相関し,標準曲線として有効であること考えられた.次いで,ヒト血漿を用いて測定を行った.血漿原液では標的外蛋白濃度が高く,想定濃度との解離が目立ったため,リン酸緩衝液で2倍に希釈したところ,良好な結果を得た(20〜500ng/ml).更にヒト髄液を用いて測定を行ったところ,原液では測定感度に満たなかった.そこで,吸引遠心器を用いて濃度を5倍濃縮後に測定し,良好な結果を得た(10〜50ng/ml).同一対象では血漿,髄液中α-synuclein濃度に相関関係は認められず,本蛋白の血液脳関門通過の可能性は低いと考えられた.一方,Parkinson病患者検体を用いた測定でも良好な結果が得られ,本法のヒト体液への応用の有効性が確認された.現在,疾患別に患者体液中におけるα-synuclein濃度の定量を行っている段階である.

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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