研究課題/領域番号 |
17590881
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
三野原 元澄 九州大学, 大学院・医学研究院, 共同研究員 (70398113)
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研究分担者 |
村井 弘之 九州大学, 大学病院, 助手 (80325464)
小副川 学 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (60380614)
吉良 潤一 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40183305)
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キーワード | 多発性硬化症 / 視神経脊髄型 / HLA / EAE / NMO |
研究概要 |
中国・ブラジルの多発性硬化症(MS)におけるHLA-DRB、-DPBの遺伝子解析 我々はこれまでに、日本人多発性硬化症(MS)の疾患感受性遺伝子の検討を行い、通常型MS(CMS)ではコーカシア系白人と同様にHLA-DRB1^*1501アリルに疾患感受性を示し、視神経脊髄型MS(OSMS)ではCMSとは異なってHLA-DPB1^*0501アリルに疾患感受性を示すことを報告している。今回、中国の江西省人民医院(呉暁牧教授)より入手した血液サンプルをもとにDNAを抽出しHLA-DRB、-DPB遺伝子のゲノタイピングを行った。健常者:50例、NMO:9例、視神経脊髄型MS(OSMS):4例、通常型MS(CMS):21例を対象とし、全例でDNA解析の承諾をえた。アリル頻度は、CMSと健常者との間には有意差は認められず、欧米白人で疾患感受性を示すHLA-DRB1^*1501対立遺伝子との相関は認められなかった。OSMS、NMOに関しては、今後更に症例数を増やし解析を進める。一方、ブラジル(アルバレンガ教授)より、NMO症例35例(白人系19例、黒人系+混血16例)の血液サンプルを入手しDNAを抽出後HLA-DRB、-DPB遺伝子のゲノタイピングを行った。白人系ブラジル人でのNMOではHLA-DRB1^*1501アリルの頻度は31.6%、HLA-DPB1^*0501アリルは5.3%であり、黒人系+混血ブラジル人でのNMOではHLA-DRB1^*1501アリルの頻度は0%、HLA-DPB1^*0501アリルの頻度は6.3%であった。今後更に、ブラジル人健常者サンプルの収集、臨床データを含めた解析を行う予定である。 HLA-DP5トランスジェニックマウスの解析 作製したHLA-DP5-TgでのHLA-DP5分子の発現を検討した。摘出した各臓器を抗HLA-DP抗体(B7/21)と抗マウスMHCクラスII抗体で免疫染色を行った結果、HLA-DP5-TgではマウスMHCクラスII分子とHLA-DP分子の共発現が確認された。
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