研究課題
基盤研究(C)
ユビキチン・プロテアソーム蛋白分解機構の機能障害が神経変性疾患における神経細胞死の機序に重要な役割を担っている事が示唆されている。われわれは、ラットの線条体へのプロテアソーム阻害薬の投与によって、黒質ドパミン神経細胞の変性、およびレビー小体様の封入体形成がみられることを見出した。当該研究は、マウスにおけるプロテアソーム阻害薬を全身投与することによってパーキンソン病モデルを作成することを目的とするが、昨年度までの実験によってマウスのブロテアソーム阻害薬に対する感受性には差異があることが明らかとなった。本年度においても、マウスにおいてプロテアソーム阻害剤投与がドパミン神経毒性を発揮できるか否か、またモデル作成の最適な投与プロトコール確立が可能かどうかについて引き続き検討を継続した。昨年度までの寒験によって、マウスに高用量のプロテアゾーム阻害剤を投与した場合、高度の全身衰弱が生じてしまうので、汎用モテルとして限界があることが判明している。今年度は、MPTPのドパミン神経毒性に対して、プロテアソーム阻害薬の投与が神経毒性を増強するかどうかについての検討した。C57/BLマウスに、親演性プロテアゾーム阻害剤(PSI)を前投与し、しかるのちに、MPTPを急性投与し、行動学的変化を観察するとともに組織化学的検討によって神経細胞の変性を解析した。、結果は、PSI前処置ラットでは,検討な行動学的異常が観察さたものの、黒質線条体ドパミン神経終末、さらには黒質ドパミン神経細胞に対して明らかな神経毒性増強効果はみられなかった。
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"The Ubiquitin-Proteasome System in Nervous System : from Physiology to Pathology"(Ed.) Di Napoli M, Wojcik C(Nova Science Publishers, Inc. Hauppauge, NY) (in press)
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Neurosci Lett 380
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