研究概要 |
ニューロンおよびアストログリアをAβ_<1-42>を含んだメディウムで細胞を培養した。2μMのAβ_<1-42>で4日間反応させ、解糖系、酸化的リン酸化、ROS産生を評価したが、有意なROSの産生は認められなかった。depositを形成していない可溶性Aβ_<1-42>にはニューロン障害性はみとめられず、ROSの産生も認められなかった。一方、メディウム中に各種ROS産生系を加えることでアミロイド障害性をモデル化し、ニューロン、アストログリアの解糖系、酸化的リン酸化、細胞内でのROS産生を測定、ニューロンはアストログリアに比較して酸化ストレスに脆弱であることを、確認した。さらに、アミロイドの沈着を促す条件(globular Aβ)での測定を試みている。最近アミロイドの沈着にseedが必要との報告があり、seedとしてGM1ガングリオシドの効果を確認中である。また、これまでアミロイドからの酸化ストレス産生を測定してきたが、アミロイドの重合に酸化ストレスが必要、との報告があり、アミロイド沈着に対する各種酸化ストレスの影響を検討した。 ROSの測定方法として、蛍光色素による測定を行う。Superoxide anionの測定としてhydroethidine (HE)、hydroxyl radicalおよびhydrogen peroxideの測定としてdichlorofluorescein (DCF)、nitric oxide (NO)の測定として4,5-diaminofluorescein diacetate (DAF-2 diacetate)を用いている。
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