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2006 年度 実績報告書

ベータセルリン受容体のクローニングと新規糖尿病治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17590915
研究機関群馬大学

研究代表者

岡田 秀一  群馬大学, 医学部, 講師 (20260474)

キーワード再生医学 / シグナル伝達 / 移植・再生医療 / 糖尿病 / 内科
研究概要

βHC-9細胞から抽出したmRNAよりベータセルリン(BTC)(1-80)とBTC(24-76)のcDNAをRT-PCR法にて作製、pGEXシリーズのplasmid vectorに組み込んだ。そして、大腸菌からfusion蛋白としてBTC(1-80)とBTC(24-76)を抽出・精製しそれぞれのカラムを作成した。BTC受容体を発現していると思われるIEC-6細胞を大量に培養後、whole cell lysateを作製、更に膜分画のみを抽出し、その膜分画のみをそれぞれのカラムにapplyした。BTC(1-80)またはBTC(24-76)に対する結合蛋白をカラムより回収し、SDS-PAGEに展開した。そしてbandをgel染色システムにて可視化することを試みた。しかし、bandを可視化することは出来なかったので、gelを渡銀染色し、BTC(24-76)に結合しBTC(1-80)に結合しないbandを複数回収した。質量分析法を用いてシークエンスを明らかにし、データベースより分子を同定する作業を進めた結果、キナーゼドメインを有し受容体構造を持つクローンとしてEGF受容体(EGFR)を得た。
BTCがEGFRに結合しEGFRを活性化することは広く知られている。果たしてBTCにより活性化されたEGFRがBTCによる分化・誘導作用を制御しているのであろうか?
BTCによるIEC-6細胞における分化・誘導作用はチロシンキナーゼ抑制物質であるgenisteinで減弱するようである。また、BTCとEGFとではEGFRの活性化の程度が同一ではなく、細胞内の分子の燐酸化の程度もことなる部分が存在することが明らかとなった。
BTC固有の受容体が存在する可能性は完全に消失したわけではなく、今後もその探索を継続していくものであるが、併せて、BTCはEGFRを活性化するが(そのカイネティックスをEGFと異にするので)、細胞内のシグナル伝達機構に独自のものが存在する可能性(細胞増殖と分化・誘導の分岐点となる細胞内分子が存在する可能性)に関しても研究を展開して行く予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Pioglitazone increases circulating adiponecctin levels and subsequently reduces TNF-alpha levels in Type 2 diabetic patients : a randomized study.2006

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Shimizu, Shhinsuke Oh-I, Takafumi Tsuchiya, Kenichi Ohtani, Shuichi Okada, Masatomo Mori
    • 雑誌名

      Diabet Med. 23

      ページ: 253-257

  • [雑誌論文] Identification of nesfatin-1 as a satiety molecule in the hypothalamus.2006

    • 著者名/発表者名
      Shinsuke Oh-I, Hiroyuki Shimizu, Tetsurou Satoh, Shuichi Okada, Sachika Adachi, Kinji Inoue, Hiroshi Eguchi, Masanori Yamamoto, Toshihiro Imaki, Koushi Hashimoto, Takafumi Tsuchiya, Tsuyoshi Monden, Kazuhiko Horiguchi, Masanobu Yamada, Masatomo Mori
    • 雑誌名

      Nature 443

      ページ: 709-712

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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