• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

糖尿病性心筋症の発症機序における心筋ホルモン感受性リパーゼの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17590923
研究種目

基盤研究(C)

研究機関福井大学

研究代表者

鈴木 仁弥  福井大学, 医学部, 助手 (20293417)

研究分担者 高橋 貞夫  福井大学, 医学部附属病院, 講師 (50303376)
小泉 勤  福井大学, 総合実験研究支援センター, 助教授 (40126579)
石橋 俊  自治医科大学, 医学部, 教授 (90212919)
キーワード糖尿病 / 心筋症 / 脂質代謝 / リパーゼ
研究概要

本研究では、心筋HSLの過剰発現や欠損が糖尿病性心筋症に与える影響を検討するため、心筋特異的にHSLを過剰発現するトランスジェニック(Tg)マウス、HSL-ノックアウト(KO)マウスを用いて解析している。
1.心筋特異的HSL過剰発現マウス:MHC-HSLの作製
マウス心筋特異的プロモーターMHCα下流にrat HSL cDNAを挿入してtransgeneを作製し、心筋特異的HSL過剰発現マウスを作製した。ファウンダーをC57BL/6マウスに戻し交配し、高発現TgマウスMH-1系を確立した。ヘテロ型F2マウスでHSL活性、蛋白量とも心筋特異的に野生型マウス(Wt)の8-10倍増加を認めた。
2.糖尿病の誘導、心筋の解析
F6、F7マウスにSTZにより糖尿病を誘発し、3週間後に屠殺して心筋を電子顕微鏡にて解析した。Wtではミトコンドリア周囲に著明な脂肪滴の蓄積を認めたが、Tgでは認められなかった。HSLは細胞内の脂肪分解を促進して心筋細胞内の脂肪蓄積を抑制したと考えられる。今後、糖尿病性心筋症の指標となるセラミド、iNOS、ROS、apoptosisやBNPなどの心筋障害のマーカー、DAG、PKC活性や超音波による心機能検査、グルコースや脂肪酸の取り込み、心筋遺伝子発現などについて解析していく予定である。
3.HSL-KOマウス心筋の解析
HSL-KOマウス心筋の脂質代謝について検討した結果、心筋HSLは心筋のcholesteryl esterase活性をほぼ100%担うこと、心筋にHSL以外のTG lipaseが発現、機能していること、HSL-KOマウスの心筋では絶食時にリポ蛋白リパーゼ活性が2.5倍増加し、超低比重リポ蛋白(VLDL)を過剰に取り込むこと、絶食後再摂食時に脂肪滴を蓄積することなどを確認し、現在論文の投稿準備中である。

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi