研究課題/領域番号 |
17590948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 敬 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (90205849)
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研究分担者 |
根本 昌実 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10281396)
藤本 啓 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40372974)
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キーワード | 遺伝子 / ウイルス / 再生医学 / 糖尿病 / トランスレーショナルリサーチ |
研究概要 |
内因性制御因子により抑制されない持続活性型CDK4の遺伝子(CDK4^<R24C>)を成体膵島へ導入することで膵島の増殖・再生を促進することを最終目的とする。CDK4^<R24C>遺伝子とFLAG標識配列を融合し組み換えアデノ随伴ウイルス(rAAV)を得た。これを飽和硫安により精製し、さらにIodioxanol密度勾配超遠心法にて濃縮精製を行った。Slot-blot hybridization法により定量したところ10^<11>-10^<12> viral genome/mlの高力価rAAVが得られていた。このrAAVによりex vivo, in vivoそれぞれの膵島細胞系で遺伝子導入能および発現性の検討を行った。培養細胞HepG2にコノウイルス液を作用させたところ、数十%の細胞でeGFPの発現が確認された。Ex vivoではBalb/cマウスより単離した膵島にdish内でrAAVを感染させ遺伝子を導入した。遺伝子発現の評価には約1週間の観察が必要であるが、培養環境下ではapoptosisを起こし観察不能であった。我々は遺伝子導入膵島を細胞外マトリックス(Matrigel)と混和し同系統マウスの皮下移植し、1週間後にFLAG配列あるいはGFPに対する抗体を用いて膵島単位での導入遺伝子の発現効率を評価するex vivo観察系の構築を新規に開発した。一方In vivo実験系としてはrAAVをBalb/cマウスの全身および膵局所投与を行った。全身投与は肝臓でのウイルス粒子の捕捉を回避すべく肝動脈、門脈を一時的にクランプした状態で尾静脈よりウイルスを注射する方法を完成させた。局所投与では実態顕微鏡下で膵臓に局所注入を行う方法を開発した。投与後は適時犠死のうえ膵臓を摘出標本化し、抗FLAG抗体で免疫組織化学染色を行い生体膵内における導入遺伝子の発現効率を評価するところである。
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