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2005 年度 実績報告書

冠動脈疾患患者におけるインスリン抵抗性と脂質代謝異常症の包括的解明

研究課題

研究課題/領域番号 17590949
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

池脇 克則  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (40287199)

キーワード安定同位体 / トレーサー / メタボリックシンドローム / アポ蛋白 / ブドウ糖
研究概要

初年度は、メタボリックシンドロームを含む15名を対象にしてトリプルとレーサースタディを実施した。現時点でモデリングによる代謝パラメーター算出が終了した10名を対象として、糖、インスリン感受性(SG、SI)とリポ蛋白代謝パラメーター(FCR : fractional catabolic rate、PR : production rate)間の相関の有無を検討した。アポ蛋白代謝実験では2H3-leucine(Cambridge Isotope)を10mg/kg、VLDL TG代謝実験では2H5-glycerol(Cambridge Isotope)を6mg/kg静注した。翌日、グルコース代謝実験では2H2-glucose(Cambridge Isotope)を10%含むブドウ糖溶液を0.3g/kg静注した。アポ蛋白代謝実験からVLDL、IDL、LDL apoBのFCRとPRを、グルコース代謝実験からSG、SIを算出して相関関係を見た結果、SGはIDL apoB FCR(r=0.65、p=0.04)と、SIはVLDL apoB FCR(r=0.61、p=0.06)、IDL apoB FCR(r=0.60、p=0.07)と有意あるいは有意な傾向を認めた。またSGとSIはr=0.57、p=0.08と正の相関傾向を認めた。一方、SG、SIは全分画のアポ蛋白産生、LDL apoB FCRとは相関しなかった。これらから、糖、インスリン感受性はLDL代謝ではなく、TGに富むリポ蛋白代謝の異化に関与している可能性が示唆される。これは、インスリン抵抗性を基盤としたメタボリックシンドロームにおいて高LDL血症ではなく高TG血症をきたす点と一致している。今回はVLDL TGの解析ができなかったので、次年度では症例を20例まで増やしVLDL TG代謝も含めて検討する予定である。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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