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2006 年度 研究成果報告書概要

内皮細胞におけるインスリン情報伝達経路(インスリン受容体基質)と動脈硬化

研究課題

研究課題/領域番号 17590952
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 代謝学
研究機関独立行政法人国立健康・栄養研究所

研究代表者

窪田 哲也  独立行政法人国立健康・栄養研究所, 臨床栄養プログラム, 任期付研究員 (60385698)

研究分担者 窪田 直人  独立行政法人国立健康・栄養研究所, 臨床栄養プログラム, 協力研究員 (50396719)
門脇 孝  独立行政法人国立健康・栄養研究所, 臨床栄養プログラム, リーダー (30185889)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
キーワードインスリン抵抗性 / 動脈硬化 / インスリンシグナル / 血管内皮細胞特異的IRS-2欠損マウス / 骨髄細胞・マクロファージ
研究概要

我々はこれまでに2種類のインスリン抵抗性モデル動物、インスリ受容体基質(IRS)-1欠損マウス、IRS-2欠損マウスのいずれにおいても動脈硬化が促進されるが、同程度のインスリン抵抗性、メタボリックシンドロームにもかかわらず、IRS-2欠損マウスの方がその程度が大きいことを報告した。このメカニズムの1つとして血管内皮細胞では主にIRS-2蛋白が発現しており、この内皮細胞におけるIRS-2が動脈硬化抑制に作用している可能性が示唆された。そこで我々は、IRS-2の血管内皮細胞における役割を解明するために、IRS-2flox/floxマウスと血管内皮特異的に発現しているTie2Creマウスを交配し、血管内皮特異的IRS-2欠損マウスを樹立した。まず、血管病変に注目し解析したところ、インスリン刺激後の内皮依存性血管弛緩反応が減弱し、血管内皮機能障害と高血庄が認められた。実際、単離培養した血管内皮細胞において、インスリン刺激後のeNOSのリン酸化が有意に低下していた。このマウスでは、IRS-2欠損マウスで認められた肥満や脂質代謝異常は認められなかった。しかし驚くべきことに、このマウスではインスリン抵抗性と耐糖能異常が認められた。インスリン抵抗性の責任臓器を明らかにするために、グルコースクランプを施行したところ、骨格筋のインスリン抵抗性を認め、実際、グルコースクランプ後の骨格筋におけるAktのリン酸化が有意に低下していた。骨格筋のインスリン抵抗性のメカニズムを明らかにするために、グルコースクランプ後の骨格筋の血流を測定したところ、このマウスでは有意に骨格筋の血流が低下しており、このことが骨格筋のインスリン抵抗性を引き起こす一つのメカニズムではないかと考えられた。今後さらに、カフ傷害モデルによる内膜肥厚について検討し、動脈硬化における血管内皮細胞のIRS-2の役割を明らかにする予定である。

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公開日: 2008-05-27  

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