研究課題/領域番号 |
17590956
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
駒津 光久 信州大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (90221978)
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研究分担者 |
鏑木 康志 国立国際医療センター, 代謝疾患研究部, 室長 (40342927)
野田 光彦 財団法人冲中記念成人病研究所, 研究員 (90237850)
相澤 徹 信州大学, 医学部, 教授 (90150896)
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キーワード | 糖尿病 / プロテオーム / インスリン分泌 |
研究概要 |
18年度に同定した2つの蛋白スポットであるcofilinおよびdestrinはこれらに対するsiRNAによってそれぞれの蛋白発現を抑制してもINS-1細胞のインスリン分泌は変化せず、これら蛋白の生理的意義は証明できなかった。そこで、新たなパルミチン化される蛋白の同定法の開発に着手した。 新たに開発した「パルミチル化蛋白質の特異的精製法」;Acyl-biotinyl exchange(ABE)法 Step1;蛋白質のシステイン残基に存在するfreeのSH基をN-ethylmaleimidでブロックする。 Step2;蛋白質に結合しているパルミチル基をHydroxylamine(HA)で外す。 Step3;Step2により新たに作られたfreeのSH基をbitotinでラベルし、streptavidin-agaroseで特異的にbiotin-labeled proteinを回収する。 我々は、既知のパルミチル化蛋白質であるSNAP25及び、そのパルミチル化siteを欠損したMutant SNAP25の発現ベクターを作製し、COS-1細胞株に高発現させた。その細胞抽出液をABE法に従い処理した結果、HA処理したWild type SNAP25のみがWestern blottingで検出された。これにより、細胞抽出液からのpalmitoylated proteinの精製法を確立することができた。 今後は、この新たな方法を用いてインスリン分泌機構におけるパルミチン化蛋白の役割を明らかにしていきたい。
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