• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

骨系統疾患治療薬の開発に向けた内軟骨性骨化促進系の分子メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 17590959
研究機関京都大学

研究代表者

八十田 明宏  京都大学, 医学研究科, 助手 (50378642)

研究分担者 小松 弥郷  京都大学, 医学研究科, 助手 (40322648)
キーワードCNP-GC-Bシステム / 内軟骨性骨化 / 軟骨無形成症 / FGFシステム / シグナル伝達系
研究概要

研究代表者らはこれまでに、CNP-GC-Bシステムの強力な内軟骨性骨化促進作用と、軟骨無形成症モデルマウスにおけるCNPによる劇的な治療効果を証明した(Nat.Med 2004)。更にCNPは、FGFシステムのMAPKシグナル伝達系を介した基質産生抑制を回復することにより、骨伸長障害を改善することを証明してきた。当該研究において、CNP-GC-BシステムとFGFシステムの細胞内シグナル伝達系の相互作用を検討し、CNP-GC-Bシステムの内軟骨性骨化促進作用の分子メカニズムの更なる解析をおこなった。まず、ex vivo成長板軟骨組織培養系におけるMAPK系以外のFGFシステムのシグナル伝達系の有無を検討したところ、FGF2の添加により著明なSTAT1の、また中等度のAktのリン酸化を認めたが、PLC-γおよびp38のリン酸化はほとんど認めなかった。次にFGF2添加によるSTAT1およびAktのリン酸化に対するCNPの効果を検討したところ、前者にはほとんど影響を与えなかったが、後者ではその作用を著明に抑制した。さらに、ヘパリン添加によってFGF2に対するAktのリン酸化は著明に抑制された。以上より、FGFシステムは成長板軟骨において(1)MAPK系およびSTAT1系を介して作用するが、CNPはSTAT1系には影響を及ぼさないこと、(2)PI3キナーゼ/PKBを介するシグナル伝達系があり、CNPはそれを抑制するが、生体環境に近いと考えられるヘパリン存在下ではPI3キナーゼ/PKB系そのものが抑制されていること、が証明された。逆に、FGF2添加によるFGFシステムの賦活化は、CNP-GC-Bシステムのセカンドメッセンジャーである細胞内cGMP産生を濃度依存的に抑制した。以上より、成長板軟骨におけるCNP-GC-BシステムとFGFシステムの細胞内シグナル伝達系の相互作用が明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Complementary antagonistic actions between C-type natriuretic peptide and the MAPK pathway through FGFR-3 in ATDC5 cells.2005

    • 著者名/発表者名
      Ozasa, et al.
    • 雑誌名

      Bone 36・6

      ページ: 1056-1064

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi