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2005 年度 実績報告書

骨芽細胞における骨形成シグナルについての研究

研究課題

研究課題/領域番号 17590961
研究機関神戸大学

研究代表者

梶 博史  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90346255)

キーワード骨芽細胞 / 副甲状腺ホルモン / 細胞分化 / 石灰化 / 骨形成
研究概要

1.マウス骨芽細胞株MC3T3-E1細胞及び骨芽細胞に分化し得る細胞株ST-2細胞を用いて、異なる分化段階におけるSmad3の影響について検討した。Smad3はST-2細胞の骨芽細胞への分化に対しては抑制的に働いたが、MC3T3-E1細胞では分化が進み、石灰化期においても分化促進的に働くことが見い出された。さらにMC3T3-E1細胞の各種分化段階における石灰化関連遺伝子へ及ぼす影響について検討し、複雑な遺伝子調節を行っているようであったが、詳細なメカニズムはさらなる検討が必要であった。2.MC3T3-E1細胞でMC3T3-E1細胞を安定過剰発現する細胞にErk1/2阻害剤、及び内因性TGF-betaの作用を阻害した細胞を用いてDNA microarrayを行なって、約45000の既知及び未知の遺伝子の動きを検討した。さらにその情報を用いて、骨形成因子の探索を進めている。そのなかには骨形成に関与すると考えられるいくつかの分子、骨芽細胞で発現が非常に強い分子などが含まれていた。3.現存する最も強力な骨形成促進薬である副甲状腺ホルモン(PTH)のSmad3及びbeta-catenin系への影響について検討した。PTH及びSmad3はいずれもbeta-cateninの発現を促進した。PTHはcAMP系及びカルシウム/プロテインキナーゼC系を介して作用を及ぼすが、PTHのbeta-catenin発現促進作用に両者の系が関与した。さらにPTHはbeta-cateninが誘導する転写活性も増強した。PTHが増加させるbeta-cateninの発現や転写活性の増強はいずれもSmad3の不活化により阻害された。これらのPTH-Smad3-beta-cateninのシグナルはPTHの骨形成促進機序の一つのアポトーシス阻害作用に関与する可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Parathyroid hormone increases beta-catenin levels through Smad2 in mouse osteoblastic cells.

    • 著者名/発表者名
      飛松崇子
    • 雑誌名

      Endocrinology (In press)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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