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2006 年度 研究成果報告書概要

新規バゾプレシン/アンジオテンシン・デュアル受容体のクローニングと機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 17590964
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 内分泌学
研究機関高知大学

研究代表者

岩崎 泰正  高知大学, 医学部附属病院, 講師 (30303613)

研究分担者 橋本 浩三  高知大学, 医学部, 教授 (60033370)
研究期間 (年度) 2005 – 2006
キーワードバゾプレシン / アンジオテンシン / 受容体 / NLR受容体 / LRR蛋白 / NACHT
研究概要

アンジオテンシン・バソプレシンデュアル受容体(AT/VPR)はアンジオテンシンII(AII)とバソレシン(VP)の両ペプチドをリガソドとするユニークな受容体としてラットよりクローニングさた。しかしその遺伝子構造や機能に関しては、未だ詳細は不明のままである。今回我々はマウスにおける同受容体遺伝子をクローニングし、その遺伝子構造ならびに発現臓器に関する検討を行った。その結果、ラットゲノムDNAより全長約6.5Kbの遺伝子を見出した。予想外にも、ラットにおける翻訳開始部位のメチオニンはマウスではロイシンに置換しており、実際の翻訳開始点はアミノ酸192個上流に存在し、結果的にmouse ATAVPRはratのそれと比較して179個長いアミノ酸を有していた。またcDNAとの比較検討により、ATAVPR遺伝子は少なくとも5個のエクソンから成ることが明らかとなった。また興味深いことに、遺伝子の一部はPathogen-recognition receptor蛋白であるNACTH/Nalp6遺伝子とcoding regionを共有していた。本遺伝子のmRNAは下垂体、視床、大脳皮質、海馬、小脳、肝臓、胆嚢、腎臓、副腎、大腸、精巣、白色脂肪細胞など、諸臓器に広汎に発現していた。一方、心臓での発現は弱く、骨格筋、皮膚、脾臓では発現を認めなかった。この受容体のcDNAを発現ベクターに組み込んで血管平滑筋細胞に発現させたところ、AIIに対する反応は認めなかったが、VPに対しては細胞内カルシウム反応性およびcAMP/PKA応答性レポーターの反心を増強させる一方、炎症関連レポーターの反応を強力に抑制した。以上の結果より、1)マウスT/VPR遺伝子は他の受容体蛋白遺伝子とゲノムを共有するユニークな遺伝子であること、2)VPに対する細胞内シグナル伝達系の反応を修飾する作用を有することが明らかとなった。本受容体の広汎な発現分布を考慮すると、AT/VPRは内分泌系としてのホルモンに対する特異的な受容体というよりは、リガンドに対する細胞の反応性のモディファイヤーとして機能している可能性が推察される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] マウスァシジォテンシン・バソプレシンデュアル受容体のクローニングと機能解析2007

    • 著者名/発表者名
      岩崎泰正, 西山充, 次田誠, 谷口義典, 岡崎瑞穂, 何静, 橋本浩三
    • 雑誌名

      日本内分泌学会雑誌 第80回日本内分泌学会学術総会抄録集 Vol.83, No.1(In press)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Folia Endocrinologia Japonica2007

    • 著者名/発表者名
      Yasumasa Iwasaki, Mitsuru Nishiyama, Makoto Tsugita, Yoshinori Taniguchi, Mizuho Okazaki, He Jing, Kozo Hashimoto
    • 雑誌名

      80^<th> Japanese Endocrine Society Vol. 83, No. 1 (in press)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2008-05-27  

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