研究課題
基盤研究(C)
悪性眼球突出症の病因・発症・重症化機構の解明のために、下記の研究を行った。1 バセドウ病、バセドウ病眼症患者における遺伝因子の解析日本人やポーランド人のバセドウ病患者を対象に、サイトカインや免疫応答分子、adipogenesisやGAG産生に関与する転写因子の遺伝子多型の解析を行い、(1)IL-18遺伝子多型、ICAM-1遺伝子多型、NFKκB1遺伝子-94ins/delATTG多型はバセドウ病の発症には関連しなかったが、日本人において眼症の発症と関連がみられた。(2)CT-LA-4遺伝子49A/G多型やCT60多型は日本人、ポーランド人ともにバセドウ病の発症との関連はみられたが、眼症との関連はみられなかった。(3)CD40遺伝子多型はポーランド人ではバセドウ病発症と関連がみられたが、日本人では40歳以降のバセドウ病の発症と関連がみられた。しかし、ポーランド人も日本人も眼症との関連は認められなかった。したがってIL-18遺伝子多型、ICAM-1遺伝子多型、NFKκB1遺伝子-94ins/delATTG多型は日本人のバセドウ病眼症のリスク因子であるが示唆された。2 自己抗原の候補遺伝子の病変部における発現とその調節機構の解明最近、randomized control studyにて眼症の治療に有用性が報告されたニコチナマイドの作用機序を検討する目的で、以下の実験を行った。まずバセドウ病眼症患者の後眼窩組織におけるadipogenesis関連分子の発現を検討し、(1)sFRP-1の発現は増強しているもののTSH受容体mRNAの発現は軽微であった。(2)つぎに眼症患者の後眼窩組織由来の線維芽細胞へpioglitazoneを添加し、脂肪細胞へ分化をはかるとTSH受容体mRNAの発現がみられた。(3)この系へのニコチナマイドの作用を検討したが、脂肪分化の抑制というよりはむしろ線維芽細胞の増殖抑制が顕著であった。
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