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2006 年度 実績報告書

新たに同定した摂食調節関連ペプチドの機能解析および新規摂食調節ペプチドの探索

研究課題

研究課題/領域番号 17590974
研究機関国立循環器病センター(研究所)

研究代表者

宮里 幹也  国立循環器病センター(研究所), 生化学部, 部長 (50291183)

研究分担者 寒川 賢治  国立循環器病センター(研究所), 研究所, 副所長 (00112417)
中里 雅光  宮崎大学, 医学部, 教授 (10180267)
キーワード摂食調節ペプチド / オーファン受容体 / ニューロメジンS / ニューロメジンU / グレリン
研究概要

肥満は、高血圧・心血管障害・糖尿病などの疾患を頻発させ、その治療と予防は医学的・社会的に大きな課題である。本研究では、摂食・エネルギー代謝調節に関連する生理活性ペプチドの同定とその機能解析を行うことを目的とした。
申請者らは、2005年にオーファン受容体発現細胞系を用いたアッセイ系によるリガンドスクリーニングにより、ニューロメジンS(NMS)と命名した新規の生理活性ペプチドをラットの脳より単離した。本ペプチドは、その生理作用の一つとして、ラットの脳室内投与により、同族ペプチドであるニューロメジンU(NMU)よりも強力に摂食量を抑制し、この摂食抑制にはα-MSHおよびCRHが関与していることを明らかにした。さらに、両生類であるカエルからもNMSのcDNAおよびペプチドの単離・同定に成功し、NMSとNMU遺伝子は、両生類の段階で既に分離し、生理活性ペプチドとして機能していることを示した。
また、摂食促進ペプチド:グレリンは、3番目のセリン残基の脂肪酸修飾により、グレリン受容体GHS-Rに対して活性型となるが、脂肪酸修飾がないグレリン(デスアシル・グレリン)のラットおよびマウスの脳室内投与でも、摂食促進作用が発現することを明らかにし、さらに、GHS-R遺伝子欠損マウスを用いた解析により、この作用はグレリン受容体と異なる受容体を介する作用であることを証明した。また、デスアシル・グレリンはラット胎児の脊髄細胞の増殖促進作用を有することも示した。
新たな摂食調節関連ペプチドの探索を目的として、脳、消化管および脂肪組織に発現するオーファン受容体の安定発現細胞株を作製するとともに、オーファン受容体を用いた新規内因性リガンドの探索ための新たな方法として受容体インターナリゼーションを用いたアッセイ法の確立を進めた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006 その他

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] Purification and characterization of feline ghrelin and its possible role.2007

    • 著者名/発表者名
      Takanori Ida, et al.
    • 雑誌名

      Domest.Anim.Endocrinol. 32・2

      ページ: 93-105

  • [雑誌論文] Des-acyl ghrelin induces food intake by a mechanism independent of the growth hormone secretagogue receptor.2006

    • 著者名/発表者名
      Koji Toshinai, et al.
    • 雑誌名

      Endocrinology 147・5

      ページ: 2306-2314

  • [雑誌論文] Structural and functional analogs of the novel mammalian neuropeptide, neuromedin S (NmS), in the dermal venoms of Eurasian bombinid toads2006

    • 著者名/発表者名
      Tianbaco Chen, et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 345・1

      ページ: 377-384

  • [雑誌論文] Peripheral ghrelin transmits orexigenic signals through the noradrenergic pathway from the hindbrain to the hypothalamus.2006

    • 著者名/発表者名
      Yukari Date, et al.
    • 雑誌名

      Cell Metab 4・4

      ページ: 323-331

  • [雑誌論文] Effects of ghrelin and des-acylghrelin on neurogenesis of the rat fetal spinal cord.2006

    • 著者名/発表者名
      Miho Sato, et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun. 350・3

      ページ: 598-603

  • [雑誌論文] Identification and functional analysis of a novel ligand for G protein-coupled receptor, Neuromedin S.

    • 著者名/発表者名
      Mikiya Miyazato, et al.
    • 雑誌名

      Regul.Pept. (In press)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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