研究課題/領域番号 |
17591016
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川端 浩 京都大学, 医学研究科, 助手 (10329401)
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研究分担者 |
河南 崇典 金沢医科大学, 医学部, 助手 (20350762)
梅原 久範 金沢医科大学, 医学部, 教授 (70247881)
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キーワード | 鉄代謝 / ヘプシジン / 炎症性疾患 / マス・スペクトロメトリー |
研究概要 |
(1)Hepcidinは、鉄代謝制御に中心的な役割を果たすペプチドホルモンである。これまで、多くの研究者によってELISA法、Western Blotなどの手法でその測定を試みられてきたが、特殊な三次構造などのため血清中での濃度測定は困難であった。本年度、我々は金沢医科大学腎臓内科・友杉助教授らとの共同研究で、SELDI-TOF-MASを用いた血清中hepcidinの半定量システムを構築した。これを用いて、Hepcidinの血清中濃度がferritinと強い相関があること、透析患者では相対的に高いことなどを見出した(BLOOD投稿中)。現在、炎症性疾患(Castleman病など)、血液疾患における血清中hepcidin濃度の測定を行い、臨床的意義を分析中である。 (2)ポリクローナル抗hepcidin抗体を2種類作成した。そのうち1種類は、強制発現させた細胞株でWestern blot法によりhepcidinの検出が可能であった。今後、ELISAおよびWestern Blot法によるhepcidinの分析に使用可能かどうか評価する予定である。 (3)安定的にprohepcidin-GFP fusion proteinを発現するヒト肝細胞株Huh7および白血病細胞株K562の亜株を樹立した。今後これらの細胞株を用いて、prohepcidinの細胞内での局在、動向、proteaseによる切断と分泌制御を解析する予定である。 (4)現在、培養細胞株に様々なサイトカインを添加、あるいは低酸素状態で培養して、real-time PCRによってhepcidinのmRNA発現を解析している。
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