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2006 年度 実績報告書

HGFとEdg-1リガンドによる移植免疫反応の制御

研究課題

研究課題/領域番号 17591017
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

岩崎 剛  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (10151721)

研究分担者 藤元 治朗  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
佐野 統  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00196304)
キーワードEdg-1 / FTY720 / GVHD / HGF
研究概要

(目的)我々は急性GVHDモデルマウスにHGFを投与するとHGFの組織再生作用・抗アポトーシス作用により腸管障害が抑制され、GVHDによる死亡率が低下することを明らかにしてきた(J Clin Invest 107:1365,2001;Blood 104:1542,2004)。 Edg-1リガンドアゴニストであるFTY720は、リンパ球の二次リンパ組織から末梢血や臓器への遊走を抑制し、GVHDを制御することが報告されている(J Clin Invest 111:659,2003)。今回、HGFとFTY720の併用療法のGVHD制御とGVT効果に及ぼす効果を検討した。(方法)9Gy照射BDF1マウスにB6マウス骨髄細胞と脾細胞を移入しGVHDを誘導した。HGFはヒトHGF cDNAをHVJ-リポゾーム法にて1週間間隔で遺伝子導入した。FTY720は胃ゾンデにより連日経口投与した。GVT効果はBDF1マウスにDBA/2マウス由来白血病細胞株P815を移入した白血病モデルを用いて判定した。効果の判定は生存率、病理組織学的解析、サイトカイン遺伝子の発現で判定した。(結果)1)HGFとFTY720の併用投与は単独投与に比べGVHDマウスの生存率を著しく改善させた。2)HGFとFTY720の併用投与は単独投与に比べGVHDによる腸管障害を著しく改善させた。3)HGFとFTY720の併用投与は単独投与に比べ、腸管のTNF-αとIFN-γ mRNAの発現を著しく抑制した。4)HGFとFTY720の併用投与は脾臓のドナーCD8+T細胞数を減少させた。5)HGFとFTY720の併用投与はGVT効果を維持することがきた。(考察)二つの作用機序の異なるHGFとFTY720を用いた併用治療は急性GVHDを著明に改善しGVT効果を維持することが明らかになった。今後HGFとFTY720の併用療法がGVHDの治療有効であると思われる。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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