研究課題/領域番号 |
17591051
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
松山 隆美 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30145479)
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研究分担者 |
永井 拓 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90363647)
田中 将志 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60381167)
松下 格司 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (00363630)
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キーワード | イムノトキシン / 葉酸リセプター / 関節リウマチ / SCID / マクロファージ / 活性化線維芽細胞 / 破骨細胞 |
研究概要 |
1.作製したイムノトキシン(94b)はFRβ発現B300-19、FRβ発現HL-60、関節リウマチ滑膜細胞にIC_<50>3ng/mlの低濃度にてアポトーシスを誘導した。 2.このイムノトキシンを、関節リウマチ滑膜組織を耳に移植したSCIDマウスの滑膜周囲に経皮的に投与し、滑膜細胞に及ぼす影響を検討した。免疫組織学的な検討にて、CD68陽性細胞、VCAM-1陽性細胞、Ang-1陽性細胞、CD34陽性細胞、IL-6陽性細胞の減少がみられた。Tunel法によるアポトーシス細胞の検索では、イムノトキシン投与により、アポトーシス細胞の増加がみられた。また滑膜細胞数も減少した。これらの結果から、イムノトキシンはマクロファージにアポトーシスを誘導するのみならず、間接的に活性化線維芽細胞や血管新生を抑制することが示された。 3.関節リウマチ滑膜マクロファージはRANKL、MCSF、デキサメサゾン刺激により破骨細胞に分化することが知られている。イムノトキシンが関節リウマチ滑膜マクロファージの破骨細胞形成に影響を及ぼすか否かを検討するため、14日間の培養系のDay1とDay7にイムノトキシンを加え、Dentine Slice上のPit形成を調べたところ、イムノトキシン投与により、破骨細胞形成は有意に抑制された。これらの結果からイムノトキシンは滑膜マクロファージに作用するのみならず、破骨細胞形成の途中にある滑膜マクロファージにも作用することが示された。
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