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2005 年度 実績報告書

関節リウマチにおける滑膜細胞の異常増殖機構の解明とその制御

研究課題

研究課題/領域番号 17591054
研究種目

基盤研究(C)

研究機関埼玉医科大学

研究代表者

亀田 秀人  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00265795)

キーワード関節リウマチ / 滑膜細胞 / アダプター蛋白 / PDGF / 3次元培養
研究概要

関節リウマチ(RA)患者滑膜の特徴は、血管新生、炎症細胞浸潤、および滑膜細胞の異常増殖である。特にRA患者由来の滑膜細胞は、単なる活性化ではなく、腫瘍様のtransformationを生じていると考えられている。そこで、RA滑膜細胞が血小板由来増殖因子(PDGF)などの特定の刺激によりanchorage非依存性の腫瘍様増殖を示す点に注目し、RA滑膜細胞の3次元培養系を確立した。まず、軟寒天ゲル内で滑膜細胞を培養すると、PDGF刺激依存性のコロニー形成を示した。ここで、PDGF受容体からのシグナル伝達におけるアダプター蛋白の役割を検討すると、PDGF刺激によりPDGF受容体のみならず、アダプター蛋白Gab1、Gab2が速やかにチロシンリン酸化されることが見いだされた。しかも、PDGF受容体の活性化阻害活性を有するimatinib mesylateにより、PDGF依存性のGab1、Gab2のチロシンリン酸化ならびにanchorage非依存性の増殖がほぼ完全に抑制され、PDGF受容体からの増殖シグナルにおけるアダプター蛋白の重要な役割、ならびにimatinib mesylateのRA治療薬としての可能性が強く示唆された(Kameda H et al. Clin Exp Immunol, in press)。次に、コラーゲンゲル内で培養すると、RA滑膜細胞は無刺激では円形に近い形態をとるが、PDGF刺激により突起の著明な伸長という特異的な形態学的変化を示し、2次元培養と同様の紡錘状の形態をとりながら増殖した。従って、軟寒天ゲルとコラーゲンゲルでは全く異なる細胞形態や増殖様式を示すことが明らかとなり、RA滑膜細胞の三次元増殖における細胞外マトリックスの重要性が明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Imatinib mesylate inhibits proliferation of rheumatoid synovial fibroblast-like cells and phosphorylation of Gab adapter proteins activated by platelet-derived growth factor.

    • 著者名/発表者名
      Kameda H, Ishigami H, Suzuki M, Abe T, Takeuchi T.
    • 雑誌名

      Clin Exp Immunol (In press)

  • [図書] 臨床免疫学-基礎研究の進歩と最新の臨床-2005

    • 著者名/発表者名
      亀田秀人, 竹内勤
    • 総ページ数
      261-266
    • 出版者
      日本臨床社

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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