研究課題/領域番号 |
17591066
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
土岐 力 弘前大学, 医学部, 講師 (50195731)
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研究分担者 |
渡邉 誠二 弘前大学, 医学部, 助手 (10241449)
伊藤 悦朗 弘前大学, 医学部, 教授 (20168339)
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キーワード | 転写因子 / 巨核球 / BACH1 / NF-E2 |
研究概要 |
【研究の目的】 本研究の目的は:(1)転写因子BACH1の新たな標的遺伝子を発見すること。(2)赤血球系細胞および巨核球系細胞におけるBACH1による転写調節機構を明らかにすること。(3)ダウン症患者にみられる類白血病状態(TMD)と巨核球性白血病(DS-AMKL)の発症における、BACH1の関わりについて検索することである。 【研究結果と今後の予定】 1.BACH1を巨核球および赤芽球において発現するトランスジェニック(Tg)マウスを作製。:この巨核球における遺伝子発現プロフィールの検索ために、胎生13.5日の肝臓より細胞を採取し、in vitroにてトロンボポエチン(TPO)を添加した培地やストローマ細胞株OP9上での培養などを試みた。いずれの方法でも、マイクロアレイに必要なRNAを得ることが不可能であった。現在、SCFを加えた培養により巨核球の増幅が確認され、得られた巨核球を用いてマイクロアレイ解析を行う。 2.BACHI・トランスジェニック・マウスの赤芽球における遺伝子発現プロフィールの検索。:当初、骨髄からの赤芽球の分離を検討したが、Tgマウスの骨髄線維化が著しいことから、現在はin vitroによる胎児肝細胞からの増幅を試みている。培養によってTgでは顆粒球の増勢が確認され、赤芽球系の表現型と共に、Tgマウス由来巨核球と顆粒球造血の関係も検索中である。 3.TMD患者の芽球を用いて、comparative genomic hybridization解析を行った。Tgマウス巨核球の遺伝子発現解析と本結果を合わせて、第二のTMD関連遺伝子の同定を試みる。
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