平成17年度科学研究費補助金を用いて作成した、StAR(-)不死化副腎細胞株および野生型マウスから樹立した不死化副腎細胞株(以下wild不死化副腎細胞株)を使用し、以下の研究を行った。 1.StAR(-)およびwild不死化副腎細胞株のステロイドホルモン産生能の確認:StAR(-)およびwild不死化細胞株のステロイドホルモン産生能をRT-PCRによるSF-1およびP450sccrの発現により確認した。 2.ステロイドホルモン産生能を確認したStAR(-)不死化副腎細胞株に、リン酸カルシウム法あるいはリポフェクトアミン2000を用いてwild type StAR、および変異を導入したStAR(以下mutated StAR)の導入を試みている。現在、RT-PCRおよび細胞内抽出蛋白質を用いたウエスタンブロットによりwild type、およびmutated StARのmRNAおよび蛋白発現を確認中である。 3.今後の予定:各遺伝子導入したStAR(-)不死化副腎細胞株およびwild不死化副腎細胞株のステロイドホルモン産生能を検討する。すなわち培養液中に20α-hydroxycholesterolおよびtriostane(3β-hydroxysteroid dehydrogenase阻害剤)を添加し、その後回収した培養液からHPLCを用いてステロイド抽出後、培養液中のpregnenolone濃度をRIA法あるいはLCMSMS法で測定する。
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