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2005 年度 実績報告書

アポトーシス制御による新生児脳白質髄鞘化障害の予防・治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17591140
研究機関神戸大学

研究代表者

常石 秀市  神戸大学, 医学部附属病院, 助教授 (10271040)

研究分担者 横山 直樹  神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20314487)
森沢 猛  神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (30379375)
キーワードアポトーシス / myelination / PAR-1 / 低酸素性虚血性脳症 / 新生児 / 白質障害
研究概要

グリア細胞の分化にとって重要な役割を担っている機能的トロンビン受容体の活性化制御によるグリア関連髄鞘構成蛋白の発現を検討した。ラットC6細胞(膠芽腫)において、cAMPによる刺激はGFAPの発現(アストログリアへの分化)、レチノイン酸の刺激はプロテオリピッド蛋白(PLP)の発現(オリゴデンドログリアへの分化)を誘導する。この刺激物質による分化誘導に、前処置としてProtease-activated Receptor-1(機能的トロンビン受容体)のagonistであるTRAP14を添加作用させておくと、これらグリア細胞への分化が抑制された。この抑制作用はPLPのmRNAレベルにより強く認められた。
逆に、PAR-1の活性化を阻害するために、E5510(PAR-1抑制物質、エーザイ)を添加しておくと、GFAP、PLPの発現は強く促進された。また、合成antisense DNAによる前処置でPAR-1mRNAの発現量を抑制しておくと、同様にGFAP、PLPの発現が増加した。
これらの結果より、グリア細胞の分化にとってPAR-1は大きな役割を果たしており、この受容体を調節することでグリア細胞の分化を制御できる可能性が考えられた。また、我々は幼若ラットの低酸素虚血負荷モデルにおいて、PAR-1の活性化が脳障害時のアポトーシスを抑制し、神経細胞死を防止することをすでに報告している。すなわち、脳障害時におけるPAR-1活性化の調節が、アポトーシスを直接抑制して神経保護に寄与するばかりでなく、グリア分化を抑制することでより未分化な状態に留め、障害への閾値を上げる手段となりうることを示唆している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] デキサメサゾン療法後の再発熱時に髄液中IL-6が低値であった細菌性髄膜炎の1例2005

    • 著者名/発表者名
      河崎洋子
    • 雑誌名

      小児科臨床 58巻・6号

      ページ: 1061-1066

  • [雑誌論文] Eyelid myoclonia with absences in monozygotic twins.2005

    • 著者名/発表者名
      Masao Adachi
    • 雑誌名

      Pediatric International Vol.47,No.3

      ページ: 343-347

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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