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2005 年度 実績報告書

線維性皮膚疾患におけるI型コラーゲン遺伝子転写調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17591183
研究種目

基盤研究(C)

研究機関獨協医科大学

研究代表者

籏持 淳  獨協医科大学, 医学部, 教授 (90172923)

研究分担者 沖田 博  獨協医科大学, 医学部, 講師 (20360076)
山崎 雙次  獨協医科大学, 医学部, 教授 (80008333)
安田 真一  獨協医科大学, 医学部, 助手 (60133279)
酒井 司  獨協医科大学, 医学部, 助手 (80215590)
キーワードI型コラーゲン / 遺伝子発現 / マクロライド / 強皮症
研究概要

強皮症線維芽細胞ではI型コラーゲンの産生が転写レベルで上昇しており、真皮に線維化をきたす重要な病態の一つと考えられている。一方、線維化に対する良い治療法は未だほとんど知られていないのが現状である。我々は新しいエリスロマイシン誘導体EM703に正常および強皮症線維芽細胞のI型コラーゲン産生を抑制する効果のあることを明らかにし、そのメカニズムを分子レベルで検討した。方法:培養線維芽細胞に10^<-7>M〜10^<-5>Mの薬剤を加え培養し、コラーゲン量はヒトI型コラーゲンELISA法で、α1(I)コラーゲンmRNAはtotal RNAをグアニジン法にて抽出、ノーザンプロットで測定。転写活性は2.3kbおよび種々の長さに欠失させたCOL1A1プロモーターをルシフエラーゼ遺伝子にfuseしたDNAを用いたルシフエラーゼアッセイで測定。I型コラーゲン転写因子CCAAT binding factor(CBF)のα1(I)コラーゲンプロモーターへの結合活性を核蛋白を抽出しGel retardation assayにて検討した。結果:EM703は正常および強皮症線維芽細胞に対し、I型コラーゲンの産生を約40%に、α1(I)コラーゲンmRNAレベルを約30%まで濃度依存性に抑制した。ルシフエラーゼアッセイではEM703(10^<-5>M)の添加によりα1(I)コラーゲンの転写活性は約30%にまで抑制され、これは-2.3kbより-330さらに-133までプロモーターを欠失させても抑制されたが、CCAAT boxを点変異させることにより抑制は90%までとほぼ認められなくなった。Gel retardation assayではEM703の添加でCBFの結合活性の低下が認められた。結語:新しいエリスロマイシン誘導体EM703は正常および強皮症線維芽細胞のI型コラーゲンの産生を抑制し、それはCBFの結合活性の低下を伴ったCCAAT boxを介する転写レベルでなされていると考えられた。今後、ブレオマイシンによる線維化モデルマウスに投与し皮膚の線維化に対する効果を検討する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Cardio-facio-cutaneous syndrome : two cases in the same generation.2005

    • 著者名/発表者名
      Ikeda H
    • 雑誌名

      J Dermatol. 32(1)

      ページ: 909-913

  • [雑誌論文] Characterization of a new syndrome that associates craniosynostosis, delayed fontanel closure, parietal foramina, imperforate anus, and skin eruption : CDAGS2005

    • 著者名/発表者名
      Mendoza-Londono R
    • 雑誌名

      Am J Hum Genet. 77(1)

      ページ: 161-168

  • [雑誌論文] Elastin gene expression in blepharochalasis.2005

    • 著者名/発表者名
      Kaneoya K
    • 雑誌名

      J Dermatol. 32(1)

      ページ: 26-29

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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