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2007 年度 実績報告書

CD22低発現と加齢によるBリンパ球腫瘍化モデル作成およびその発症機序の検討

研究課題

研究課題/領域番号 17591190
研究機関独立行政法人国立病院機構(金沢医療センター臨床研究部)

研究代表者

稲沖 真  国立病院機構金沢医療センター, 臨床研究部, 医長 (40242549)

研究分担者 藤本 亘  川崎医科大学, 医学部, 教授 (50165429)
田中 了  川崎医科大学, 医学部, 講師 (70412187)
キーワードCD22 / 加齢 / B細胞 / リンパ腫
研究概要

CD22はB細胞表面に発現する分子どB細胞の機能調節と免疫寛容の維持に関与する。平成18年度には高齢のCD22欠損マウスを追加して,CD22の発現量低下と加齢がB細胞の腫瘍化に及ぼす影響について検討した。CD22欠損マウスの腎臓の組織像を検討したが腎炎は認められなかった。CD22欠損マウス(7/14)において野生型マウス(1/9)より高頻度に腎臓にB細胞の巣状の稠密な浸潤像が認められた。CD22欠損マウスのうちの2匹では,腎臓に異型B細胞が巨大な集塊を形成しB細胞リンパ腫の組織像と考えられ,脾臓にもB細胞のびまん性増殖像がみられた。平成19年度には脾臓リンパ腫の表面マーカーなどを解析したが,7匹中1匹ではCD5陽性のB細胞リンパ腫を認めた。脾臓細胞の免疫グロブリンH鎖DJ領域の遺伝子再構成の検討では,異型Bリンパ球の浸潤を認めた脾臓ではmonoclonalityが認められ,リンパ腫であることが確認された。これらのB細胞の腫瘍化の機序に関連して,平成17年度に高齢のCD22欠損マウス由来B細胞における活性化マーカーの発現量増加を明らかにした。この結果からB細胞の活性化が示唆されたが,このことを機能面から確認するため高齢のCD22欠損マウスの抗体産生能を検討した。その結果高齢のCD22欠損マウスではIgGとIgMの産生増加,抗DNA抗体などの自己抗体産生増加が認められ,B細胞が活性化状態にあることが支持された。以上の結果から,CD22の欠損と加齢はB細胞の活性化を介して,その腫瘍化を引き起こす可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 水疱性類天疱瘡患者におけるCD22とL-セレクチンの発現量低下2007

    • 著者名/発表者名
      稲沖 真, ほか
    • 学会等名
      第35回日本臨床免疫学会総会
    • 発表場所
      大阪府吹田市
    • 年月日
      2007-10-20
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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