研究概要 |
マウスの大脳皮質において、不安惹起物質であるFG7142とyohimbine,及び拘束ストレス負荷のいずれの処置においても、その遺伝子発現量が増加する3種類の遺伝子(BTG2,Adamts1とCCN1)を検出しており、これらの遺伝子に注目して、研究を進行させた。まず、マウスにFG7142(20mg/kg, i.p.)を投与して、1時間後の大脳皮質において、この3種類の遺伝子のいずれのmRNAも、その発現量が増加することを、in situ hybridization法によって確認した。現在、海馬や辺縁領域などのその他の脳部位の変化に関しても検討している。また、この3遺伝子のmRNA量の変化について、RT-PCR法を用いて、FG7142投与後の時間展開(1、3、6、24時間)についても調べたが、大脳皮質においては、1時間後にいずれも2.5〜4倍の増加がみられたが、その他の時間では、全く変化がなかった。 また、FG7142投与によって、海馬においてその発現量が変化する遺伝子を、DNAマイクロアレイ法(Mouse Genome 430 2.0 Array, Affimetrix)を用いて調べ、現在その結果を解析中である。 BTG2およびCCN1に対する特異的ポリクローナル抗体を用いた実験も進行中であり、BTG2に関しては、まず、培養細胞(PC20)に神経成長因子を作用させて、先行研究においてウサギを用いて作成した抗BTG2抗体を用いて、そのタンパク発現量の変化を検討している。また、CCN1に関しては、市販の抗CCN1抗体がマウス脳から得られたサンプルを用いたウエスタンブロット法においても、良好な反応性を示しており、FG7142に投与による変化を検討している。
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