研究課題
基盤研究(C)
我々は、本研究において、Dementia with Lewy bodies(DLB)を総合的に研究し、新たな治療戦略を検討した。本研究が明らかにしたことは以下の点である。1.DLBとアルツハイマー病患者の剖検脳を検討し、在宅介護が破綻して施設入所に至った時点において、DLBは認知機能においては保たれているものの、幻覚等の症状が多く、運動機能の障害が強く日常生活機能が低下しているなど、同じ認知症を呈する両疾患の経過は大きく異なる。2.DLB患者脳では、中核核、対角核のコリナージックニューロンがアルツハイマー病患者と比較してもより障害されている。3.コリナージックニューロンの機能低下による記憶力低下の動物モデル(コリン欠乏食飼育ラット、アセチルコリンの薬理学的拮抗)でも、海馬へのドパミンの投与は、記憶力改善効果がある。以上によって、DLBは代表的な認知症疾患であるアルツハイマー病とは異なる対応が求められる疾患であることが再確認され、コリナージックニューロン系とドパミナージックニューロン系の双方が強く障害されているDLB患者に対しては、両神経系に働きかける治療が求められているばかりでなく、相乗的な治療効果が得られる可能性があることが明らかになった。これらを基礎に、L-ドーパとコリンエステラーゼ阻害薬の投与によるDLB患者の認知機能の改善効果の検討を開始した。現在までのところ4名に、平均投与量62.8mg/日のL-ドーパを3ヶ月間投与したが、有意な認知機能の改善を確認できなかった。L-ドーパの容量の不足とL-ドーパによる意識レベルの変動の拡大が、有意な改善を検出できない原因である可能性がある。
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