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2005 年度 実績報告書

中性子捕捉療法に用いるホウ素化合物取込み増感のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17591245
研究機関筑波大学

研究代表者

吉田 文代  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助手 (30261811)

研究分担者 松村 明  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (90241819)
高野 晋吾  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (50292553)
山本 哲哉  筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 講師 (30375505)
キーワードBNCT / BSH / BSO / in vivo
研究概要

主に脳腫瘍の中性子捕捉療法に用いられるsodium borocaptate(BSH)は、血液脳関門による腫瘍選択性に優れ、細胞周期依存性も低いと言う長所を持つが、boronophenylalanine(BPA)に比べ取り込みの量が少ないという欠点がある。我々はこの点を改善するため、培養細胞系で確認されたbuthionine sulfoximine(BSO)併用によるホウ素取り込みの増加を、in vivoの系で検討した。Fisher 344 ratの脳および皮下に腫瘍を作り、2週間後に(1)BSHを尾静脈よりに投与(2)BSH投与(尾静脈)と同時にBSOを腹腔内に投与し、6時間または12時間後にsacrificeして、脳腫瘍、正常脳、血液、皮膚、筋肉、皮下腫瘍、肝臓、腎臓を採取した。組織に含まれるホウ素量は、ICP発行分光分析装置で定量した。
その結果、血中ホウ素量は、BSO-群では、6時間後で3.43±0.481μg/mg、12時間後で1.27±0.15μg/mgだったが、BSO投与群では6時間後で20.21±13.97μg/mg(3.45μg/mg〜41.23μg/mg)、12時間後で10.79±20.59μg/mg(1.42μg/mg〜65.12μg/mg)と、非投与群に比べて高いけれども個体差が非常に大きかった。それぞれの組織に含まれるホウ素量も血中濃度とほぼ比例していたが、脳腫瘍では差が小さく、皮下腫瘍では差が大きい傾向が見られた。
血中ホウ素量が下がらない原因としては、グルタチオン枯渇による代謝の低下、あるいは何らかの理由で排尿障害が起こっていることも考えられる。個体ごとのグルタチオン量の変化、排尿量を、追跡検討中である。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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