研究課題/領域番号 |
17591253
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
瀧 淳一 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (10251927)
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研究分担者 |
中嶋 憲一 金沢大学, 医学系研究科, 助教授 (00167545)
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キーワード | apoptosis / myocardial infarction / Tm-99m-annexin V / reperfusion / remodeling / myocardial ischemia |
研究概要 |
心筋リモデリングのパイロットスタディとして、ラット心筋虚血再灌流モデル(20分虚血)において基礎的検討を行った。まず再灌流14日後の時点での組織学的変化とアポトーシスによる細胞膜表面へ露出したphosphatidylserine (PS)に結合するTc-99m-AlmexinV (Tc-AV)の集積を検討した。正常部に対する虚血部全体のTc-AVの集積は1.31±0.31と軽度の増加を示した。虚血部に対するTc-AVの集積部の領域(面積)の割合は0.48±0.20であった。Tc-AVの集積部に限定した領域の集積比は、1.65±0.31であった。Tc-AVの集積は不均一であり虚血により心筋壁厚が正常部の1/2程度となり、リモデリングをおこしたと考えられる部位に一致して集積を示していた。その集積は心内膜側から中部において高く、心外膜側の集積は低かった。一方、虚血部の心筋壁厚が1/3以下となり菲薄化した部位では、菲薄化部全体に不均一な集積を示していた。リモデリングに関する新しいトレーサとして細胞外マトリックス糖タンパク質であるtenascin Cに対する抗体をアイソトープで標識し検討した。I-125での標識を検討した結果、標識率は90%以上を確保できた。tenascin Cは正常心では発現しておらず、梗塞後24時間で出現し、7日では低下してくることが示唆されている。虚血再灌流モデルを用い再灌流24時間、7日後に1-125-抗tenascin C抗体を投与しイメージングした。その結果、集積は24時間後で高く、7日では低下していたが、何れもその分布は虚血領域内で非常に不均一な分布を示しており、分布に一定の傾向が掴めなかった。
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