• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

病巣遠隔部の二次変性:3テスラMRIとSPECTによる神経細胞密度の定量的解析

研究課題

研究課題/領域番号 17591270
研究機関鳥取大学

研究代表者

小川 敏英  鳥取大学, 医学部, 教授 (00125709)

研究分担者 田邉 芳雄  鳥取大学, 医学部附属病院, 准教授 (40217112)
松末 英司  鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (30325013)
大浜 栄作  鳥取大学, 医学部, 教授 (50018892)
キーワード二次変性 / 3テスラMRI / SPECT
研究概要

平成19年度には新たに一側の視床出血3例を対象に,発症2週間前後の時期に3TMRI並びに[123I]Iomazenilを用いたSPECT検査を施行し,平成17,18年度に同様の検査を施行し得た8例を加えた計11症例の検討を行った。[123I]Iomazenil投与後20分後の早期像は主に血流量を反映すると考えられるが,血腫側の大脳皮質における[123I]Iomazenilの集積は,健側大脳半球に比べ低下していたが、今回の検討では有意差は認めなかった。一方,[123I]Iomazenil投与3時間後の後期像は神経細胞密度を反映するが,健側の大脳皮質に比べ血腫側では集積低下が観察されたものの,早期像と比べるとその集積低下域は縮小していた。しかしながら,小脳半球皮質における[123I]Iomazenilの集積に対する大脳皮質の集積比では,血腫側では健側に比べ低下は認められるものの,血腫のサイズが小さい例が加わったこともあり,前年度までとは異なり有意差は認めなかった。
3TMRIを用いた拡散強調像の検討では,これまでと同様に血腫側の灰白質の信号異常はなく,ADCおよびFA共に健側と比べ有意な変化は観察されなかった。なお,剖検脳のMRIは剖検例の減少に伴い僅か5例に施行し得たに過ぎず,神経細胞密度を評価する適切な症例は得られなかった。
今年度の症例を加えても,被殻および視床の出血巣から離れた遠隔部の大脳皮質においては,出血発症後の早期の段階から,単に血流量の低下のみならず神経細胞脱落が生じていることが定性的には指摘できるものの,定量的検討では有意差は認められなかった。検討症例数が少ないことは否めず,症例の更なる蓄積が必要と考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Wallerian degeneration of the corticospinal tracts: postmortem MR-pathologic correlations2007

    • 著者名/発表者名
      Matsusue E, Ogawa T, et. al.
    • 雑誌名

      Acta Radiol 48

      ページ: 690-694

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Cerebral cortical and white matter lesions in amyotrophic lateral sclerosis with dementia: correlation with MR and pathologic examinations2007

    • 著者名/発表者名
      Matsusue E, Ogawa T, et. al.
    • 雑誌名

      AJNR Am J Neuroradiol 28

      ページ: 1505-1510

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hyperintense putaminal rim at 3T reflects fewer ferritin deposits in the lateral marginal area of the putamen2007

    • 著者名/発表者名
      Fujii S, Ogawa T, et. al.
    • 雑誌名

      AJNR Am J Neuroradiol 28

      ページ: 777-781

    • 査読あり
  • [学会発表] I-123 Iomazenil SPECTを用いた脳出血例における大脳皮質のベンゾジアゼピン受容体分布の検討2007

    • 著者名/発表者名
      石橋 愛, 小川敏英, 他
    • 学会等名
      第47回日本核医学会総会
    • 発表場所
      仙台市・仙台国際センター
    • 年月日
      2007-11-05

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi