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2006 年度 実績報告書

在宅医療への適用可能な肺聴診システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 17591272
研究機関山口大学

研究代表者

松本 常男  山口大学, 大学院医学系研究科, 助教授 (70116755)

研究分担者 木戸 尚治  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90314814)
江 鐘偉  山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60225357)
粟屋 ひとみ  山口大学, 医学部附属病院, 助手 (10397995)
キーワード聴診器 / 呼吸音 / CT / 在宅医療 / デジタル
研究概要

1.前年度同様に、患者さんに対し同意を得て、呼吸音の聴取及び保存とCT画像の保存を行った。閉塞性肺疾患、びまん性肺疾患、気管支喘息、胸膜炎、気胸などを対象疾患とした。診断時、治療による症状や検査所見の変化時必要と考えられた聴診データーおよび画像を保存した。
2.呼吸音の聴取および解析は、1)従来使用したデジタル聴診器システムを利用して、呼吸音をデジタルデータとして記録、wavelet変換を用いた呼吸音データから異常な領域を検出、抽出するプログラム、2)市販されているデジタル聴診器(Littmann社製、Electronic Stethoscope, Model 4000)を用いてデジタル保存を行い附属したソフト(3M Littmann Sound Analysis Software)を用いる2種類の方法で行った。両者における異常音の抽出はおおむね一致することを確認した。
3.他施設によるデーター収集で、施設間での異常音のパターンに差は確認されなかった。同様に吸気呼気CTを用いた画像所見も施設問での差は確認されなかった。
4.画像(CT)所見と聴診音所見との対比を行った。たとえば喘息患者でのCTでのair-trapping部位で優位にwheezingに一致する所見が得られ、治療による症状や聴診所見改善は、air-trappingの程度や範囲と関連していた。同様に従来のデジタル聴診器を用いたときIDW, and 2CDとも短い波形のcrackle (fine crackleの特徴)の症例では、CTにおけるスリガラス陰影の広さや呼気での濃度上昇の程度等との相関を認めた。このように、従来のアルゴリズムを用いて解析した所見も、市販のデジタル聴診器を用いて解析した聴診所見ともにCT所見と比較的恒常性を持って、画像所見と聴診所見との関連性を確認できた。
5.開発した聴診音収集用デジタル聴診器には改良を加えた。今後、聴診器をはじめ周辺デジタル機器との連携の善し悪しなどから、在宅医療に適した聴診システムの開発を目指す。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 肺間質陰影2007

    • 著者名/発表者名
      松本 常男
    • 雑誌名

      画像診断 27(臨時増刊号)

      ページ: 75-108

  • [雑誌論文] 肺癌術後合併症の画像所見2007

    • 著者名/発表者名
      粟屋 ひとみ
    • 雑誌名

      臨床放射線 52・1

      ページ: 35-48

  • [雑誌論文] A novel wearable sensor device with conductive fabric and PVDF film for monitoring cardiorespiratory signals2006

    • 著者名/発表者名
      江 鐘偉
    • 雑誌名

      Sensors and Actuators A 128

      ページ: 317-326

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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