研究課題/領域番号 |
17591287
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
細野 雅子 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00315988)
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研究分担者 |
高田 佳江 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60336774)
多田 卓仁 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (30381982)
前田 光代 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (40122080)
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キーワード | 定位放射線照射 / 画像評価 / 動物実験モデル |
研究概要 |
H13年度「定位放射線照射による脳傷害の画像評価の基礎的検討」においては、臨床での精度に準じたシステムの開発、構築を行った。定位照射自体については、我々の考案した装置、および独自の検証方法によって、臨床とほぼ同等の多軌道による照射が可能となるも、その評価のための画像取得にはいくつかの課題を残していた。 今回実験に使用予定である兎においてはその大きさに個体差が少ないのが特徴であるが、ヒトの頭部の評価に用いられるツールでは、遥かに小さい脳の詳細な画像評価は非常に困難であった。とくに、MRIでは撮像目的箇所とコイルとの相対的位置が適切でなければ、明瞭な画像をうることができない。 そこで我々は、ヒト用head coilに電磁結合できる小型のワイヤレスコイルにより、画像の改善を試みた。つまり、ワイヤレスコイルを使用することによって、磁束の乱れの原因となる磁束密度が急速に変化する領域;つまり皮膚面とコイルとの間の空間を最小化する。評価法は兎の頭部をヒトhead coil単独で撮像した場合と、ワイヤレスコイルを電磁的に結合させて撮像した画像を視覚的に評価行った。結果は、ワイヤレスコイル使用により、明らかに頭部周囲および脳内の雑音信号は低減した。これまでノイズにより脳実質の詳細な信号強度の評価が非常に困難であったが、視覚的に脳傷害の評価が十分可能であると考えられた。さらに今後はこれらを用い、照射後の経過観察についてMRIにおいて得られた情報を機能評価に反映すべく、当施設の動物用micro-PETによりC11-メチオニンの画像を比較検討する予定である。
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