研究課題/領域番号 |
17591308
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研究機関 | 京都医療科学大学 |
研究代表者 |
笠井 俊文 京都医療科学大学, 医療科学部, 教授 (70194701)
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研究分担者 |
小田 敍弘 京都医療科学大学, 医療科学部, 教授 (60460747)
赤澤 博之 京都医療科学大学, 医療科学部, 講師 (10369655)
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キーワード | FPD (Flat Panel Detector) / 直接変換FPD / X線平面検出器 / デジタルX線装置 / 散乱線特性 / キャリブレーション管電圧 / 散乱線除去用グリッド |
研究概要 |
1、FPDの基本特性 直接変換方式のFPD(Flat Panel Detector)は蛍光体を用いていないため、エネルギー依存性は従来の蛍光体を用いた増感紙/フイルム方式や間接型FPDとは異なる。本研究では1)管電圧入出力特性、2)散乱X線特性、3)コントラスト・ノイズ(CNR)特性について最初に評価した。結果は、入射X線量に対する出力特性は全て線形の関係であったが、管電圧が高いほどその傾きは大きかった。また、散乱線低減率を一定の基準(50%)になる、被写体厚および管電圧に対するグリッド比の選択に関しては、CNRはほぼ一定(約10%)に保たれた。しかし、極端に厚い被写体厚の場合は、従来の基準より大幅に高いグリッド比を用いる必要がある。 2、FPDのノイズ特性改善 キャリブレーション時のX線エネルギーに対するノイズ特性を評価した。パネル単体では、どのX線線質(管電圧を変化)においてもNoise Power Spectrum(NPS)の変化はなかった。しかし、保護カバー+フォトセンサー+パネルを装着した状態では、キャリブレーション管電圧が高い場合のNPSは変化なかった。低管電圧でキャリブレーションを行なった場合、RQA3、RQA5、RQA7、RQA9と線質が変化すると、低周波数領域でNPSは大きくなった。FPDを臨床に使用する場合は、なるべく高電圧でキャリブレーションを実施する必要があることが、判明した。
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