研究課題
(1)千葉大学医学部附属病院にて入院・加療した食道癌・胃癌・大腸癌患者の血清を文書により本人の了解を得てスクリーニングに用いた。良性疾患として千葉大学医学部附属病院にて入院・加療した逆流性食道炎、食道アカラシア、食道粘膜下腫瘍、胃潰瘍、大腸ポリープの患者血清を解析した。解析対象の消化管癌症例の血清は、治療前後に採取し、血清分離後、マイナス80度にて研究開始まで凍結保存されたものを使用した。(2)有用抗原遺伝子としてクローングした抗原を標的として、種々の臨床病理学的特徴を有した食道癌症例50例について、血清myomegalin抗体の存在の有無をウエスタンブロット法にて検討する。すでに保存している食道癌症例の治療経過が判明している血液サンプルを用いることで、深達度、リンパ節転移、遠隔臓器転移との相関関係を検討した。臨床病理学的検討において、血清myomegalin抗体が独立した危険因子あるいは予後因子であるか否かについて検討した。(3)バキュロウイルスを用いたmyomegalinタンパクの精製と血清myomegalin抗体検索のためのELISAキットを作成する。作成したELISAキットの性能試験を実施し、健常者50名の血清を用いて基準抗体価を設定する作成したELISAキットを用いて、食道癌症例50症例について血清myomegalin抗体価を解析し、治療前後の抗体価の推移や治療感受性、予後との関連性について検討した。(4)クローンニングしたmyomegalin遺伝子から抗原ペプチドとして、C末N末あるいは中央部分の3ペプチドを合成して、ポリクローナル抗体を精製する。精製したポリクローナル抗体を用いて、切除標本を用いた免疫染色を行い、血清抗体の存在と免疫組織染色との相関関係および癌細胞内のmyopmegalinタンパクの分布を検討した。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (3件)
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