研究概要 |
18年度 【方法】(1)癌23症例に対し、凍結標本からlaser microdissection (LMD)を行い癌細胞のみを切り出しゲノムDNAを抽出した。ゲノムDNAと対照用のhuman female DNAをそれぞれCy3,Cy5で標識のうえ、4,030spotのBACクローンを載せたスライドガラス上で、アレイCGHを施行した。 (2)得られた結果から各spotごとのサンプルのDNAコピー数を計測し、予後との関連を調べた。 【結果】(1)BACアレイ4030スポットにおけるデータ収集は良好で、正常粘膜由来DNAでのスポットは基線上±0.5以内に収まり良好であった。 (2)予後に関連あるゲノム33カ所を見いだした。このなかで染色体3p,3q,4q,8qそれぞれ当該部位が欠失あるいは増幅している症例では極めて明瞭に患者予後が分かたれる。またそれぞれのゲノム変異範囲に含まれる遺伝子は1〜5個であり、現在これらに含まれる癌関連遺伝子について詳細な解析を進めているところである。
|