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2005 年度 実績報告書

チミジンホスホリラーゼを標的としたクローン病治療体系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 17591425
研究種目

基盤研究(C)

研究機関福島県立医科大学

研究代表者

竹林 勇二  福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70321982)

研究分担者 竹之下 誠一  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10167489)
キーワードチミジンホスホリラーゼ / チミジンホスホリラーゼ阻害剤 / 難治性炎症性腸疾患 / クローン病 / 潰瘍性大腸炎
研究概要

クローン病の病態の一つとして、粘膜局所において活性化マクロファージやCD4陽性T細胞から産生される炎症性サイトカインが炎症を惹起、維持されると考えられている。血管新生因子であるチミジンホスホリラーゼ(TP)はピリミジンヌクレオチド代謝に関与する酵素で、癌の増殖に深く関与していることが知られている。またTPは、マクロファージやクッパー細胞などの網内系の細胞に強く発現していることが報告されているが、これらの細胞におけるTPの役割は明らかでない。免疫異常を一つの病態とするクローン病におけるTPの役割を明らかにし、TPの酵素活性阻害剤、チミジンホスホリラーゼ阻害剤(TPI):5-chloro-6-[1-(2-iminopyrrolidinyl)methyl]uracil hydrochlorideを用いてクローン病モデルとされているTNBS(2,4,6-trinitrobenezene sulfonic acid)腸炎マウスにおけるTPを標的とした治療効果とそのメカニズムの解析を本研究の目的とし、以下の結果を得た。
(1)8週齢雌のBALB/cマウスにTNBSを注腸しTNBS腸炎マウスを作成した。TNBS腸炎マウスにTPIを連日経口投与し、クローン病病変部のT細胞、マクロファージにTPが強く発現していることを確認した。
(2)TNBS腸炎マウスにおけるTPI投与による炎症抑制を検討した。大腸におけるIn situハイブリダイゼーションにより、TNF-α,IL-1βのmRNA発現抑制を確認した。
以上の結果より、経口投与可能なTPIは酵素活性を阻害し抗炎症作用を有する薬剤であり、新しいクラスのクローン病治療薬である可能性が示唆された。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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