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2006 年度 実績報告書

扁平上皮細胞特異的新規分泌型サイトカインを用いた分化誘導と抗腫瘍効果の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17591428
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

菊池 正二郎  京都府立医科大学, 医学研究科, 助教(学内講師) (70381960)

研究分担者 落合 登志哉  京都府立医科大学, 医学研究科, 助教(学内講師) (30311913)
山岸 久一  京都府立医科大学, 医学研究科, 学長 (40128723)
キーワード癌 / 発生・分化 / 細胞・組織
研究概要

扁平上皮細胞分泌型サイトカインであるdermokineの扁平上皮細胞における分化誘導と扁平上皮癌細胞に対する抗腫瘍効果の解析が、本研究の目的である。
「平成18年度の研究実施計画とその結果」
1.食道癌手術検体の採取…20症例でRNA抽出と初代培養用に食道扁平上皮癌組織・非癌部組織を採取した。
2.Real-time PCR法にてdermokine-α,βそれぞれのmRNA発現を解析したところ、dermokine-βの発現は非癌部に較べて扁平上皮癌組織では明らかに減少していた。
3.食道扁平上皮癌組織の初代培養…2次元培養に関しては問題なく行えたために、3次元培養を行う前にrecombinantdermokine-βによる細胞形態の変化を解析した。
4.Recombinant dermokine-α,βの精製…293EBNA-1 cellにdermokine-α,βを分泌させてrecombinant proteinの大量精製を試みた。結果としてはdermokine-βのみ分泌・精製に成功した。この精製したrecombinant dermokine-βを初代培養扁平上皮癌細胞および食道扁平上皮癌組織由来cell lineに濃度を変えて添加したが、形態変化や分化誘導(角化)・アポトーシスを含む細胞死は誘導できなかった。その後にdermokineにはα,β以外にγ,δなどの複数のisoformが存在することが報告された(2006年12月)。一方、我々が作製したdermokine-β/γに対するモノクローナル抗体は角化を伴う高分化食道扁平上皮癌組織を染色することがわかった。dermokine-βが分化誘導や抗腫瘍効果を有さないことと併せて考えれば、dermokine-γが癌特異的に発現して何らかの活性を持つ可能性が示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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