研究課題
基盤研究(C)
無痛無害な次世代大腸内視鏡の開発を目指した本研究では、(1)実際の大腸内視鏡操作を生産工学と認知科学の手法を用いて解析することによって初心者においては内視鏡画像をキューとしたナレッジベースの行動として挿入しているのに対し、熟練者では多彩な情報をキューとして活用したルールベースもしくはスキルベースに到達した行動として挿入おり、さらに困難症例では熟練者でもナレッジベースの行動で挿入しているとの結果を得た。認知科学の手法を用いた挿入手技の解析自体が臨床教育や機器開発に有用であることも示された。(2)大腸内視鏡挿入時の張力測定システムを作成し模擬大腸で下行結腸までの挿入時の力学的負荷を定量的に測定した。熟練者は連続的・平均的な負荷を大腸に与えているのに対し非熟練者は非連続的・突発的な負荷が大きいことや最大負荷時間は非熟練者の方が長くループ解除時にはSDジャンクションに最も強い負荷がかかること等の結果が判明した。そして(3)内視鏡による腸管の伸展を自動的に回避するためには大腸内視鏡に任意の位置で振動附加させることが有効であるという臨床経験から生まれた仮説を立証するために、単純化した実験系において軟性チューブの弾性を複数の加振装置を用いて可変しうることを観察した。これにより振動附加装置によって軟性内、の硬度を任意の位置で自由に変化させ腸管の伸展を回避するという次世代内視鏡開発戦略の妥当性が証明され、実用化に向けた今後の研究に繋げることができた。
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ライフサポート学会人と福祉を支える技術フォーラム2007論文集
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