研究概要 |
共同研究者らのこれまでの研究において、IL-18のもつ生理活性、呼吸器や皮膚疾患に対するIL-18の関与について、IL-18トランスジェニック・マウスを用いた分子免疫学的手法で解明されてきた。その中で、当施設において、IgGプロモーターを用いたIL-18トランスジェニック・マウス、ならびに最近IL-1bプロモーターを用いたIL-18トランスジェニック・マウス(C57/BL6系統)が樹立された。前者については既にその免疫学的解析について報告されており(Hoshino et al. J Immunol,1999/eur J Immunol,2000)、IL-18がTh1誘導だけでなくNK細胞及びTh2 T細胞誘導を介し抗体(IgE)産生誘導、Th2誘導、アレルギー成立にも関与していることが示唆された。同様にIL-1bプロモーターを用いたIL-18トランスジェニック・マウスについて、現在基礎的解析を進行中である。具体的には、1)ELISA, flow cytometory, Western法によるIL-18の局在、2)各種マーカーを用いた樹状細胞の解析、3)抗原特異的T細胞誘導能の解析、4)NK, NKT活性、5)T細胞のTh1/Th2バランス、サイトカイン産生能、6)マクロファージの活性化状態、サイトカイン産生能、等について解析を進行中または予定しており、イムノグロブリン・プロモーターを用いたリンパ球発現IL-18Tgトランスジェニック・マウス、およびWTマウスとの比較検討を行っている。
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