研究課題/領域番号 |
17591463
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
安田 保 東京医科大学, 医学部, 助教授 (80324119)
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研究分担者 |
渡邊 剛 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (60242492)
富田 重之 金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (90334771)
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キーワード | 細胞移植 / 再生医療 / 心臓移植 / Y染色体 |
研究概要 |
最近食生活を含む生活の欧米化が進み、総死亡における心臓病(心筋梗塞)の割合は増加の一途にある。それに従い虚血性心不全の割合も増加傾向にあるが、移植というoptionを持たないわが国においてその加療に難渋することは多い。そのような中で1990年代より出現した再生医療は次世代の治療の担い手として注目されている。今回心筋梗塞後虚血性心筋症で補助人工心臓下にある患者を念頭に置き、心筋に対する平滑筋細胞移植がこのような患者に対しどれくらい有効であるかを小動物実験モデルを用いて明らかにするという実験である。 我々は雌ラットを用いてまず左開胸アプローチにより、冠動脈結紮により心筋梗塞を作成することから実験を開始した。その後エコーで心拡張が認められたところで(約3,4週)その摘出心を同系雌ラットの腹部に移植(異所性心移植)した。同時に同系雄ラットの大動脈より平滑筋細胞を採取し、腹部に移植された梗塞心に平滑筋細胞移植を行った(同時に細胞移植を行わない群も作成した)。4週後に腹部に移植された梗塞心を摘出し、心機能をランゲンドルフ回路を用いて測定した。現在上記に述べた実験結果のdataを集積中である。近日中に結果を発表したいと考えている。 また臨床においても動物実験の知識と技術を応用し、実際の患者でgraft不可能の領域に自家CD34+cellを注射し、血管新生という面から見た細胞移植の効果を分析している。この実験の動物実験の結果は下記にのべるように2006念にpublishされた。 さらにY-chromosomeを用いた移植細胞の定量的評価および梗塞心の免疫組織学的な評価を行う予定である。これらの実験の結果として、従来の梗塞モデルの報告のように、細胞移植群の成績が非移植群に比べて良好なことが予想され、補助人工心臓下における不全心の治療として、平滑筋細胞移植がひとつのoptionとして有用であることが証明されると我々は現在考えている。
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