研究課題/領域番号 |
17591475
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
紺谷 桂一 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (90314153)
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研究分担者 |
横見瀬 裕保 香川大学, 医学部, 教授 (80231728)
山内 清明 香川大学, 医学部, 教授 (00291427)
黄 政龍 香川大学, 医学部, 助教授 (10271511)
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キーワード | 外科 / 癌免疫療法 / 樹状制帽 / 細胞ワクチン / 乳癌・肺癌 |
研究概要 |
69才女性、癌性胸膜炎、肺転移再発肺癌患者より誘導した未熟樹状細胞に、OK432、TNFα、LPSおよび抗CD40抗体を様々な組み合わせで添加して48時間後に成熟樹状細胞を得た。成熟樹状細胞を誘導する過程で、24時間毎に培養上清を回収交換し上清中のIL-10とIL-12濃度を測定した。OK432添加細胞群にのみ高いIL-12産生が認められ、しかもこの活性は少なくとも72時間持続した。その他の細胞群は最初の24時間に若干のIL-12産生は認められるものの72時間後には活性を消失していた。IL-10産生はいずれの細胞群も72時間後には消失していた。すなわちOK432添加細胞群のみがヘルパーT細胞1型サイトカイン産生を示し長期間の活性持続が認められた。さらに癌患者あるいは健常人末梢血由来成熟樹状細胞に、癌抗原Mac-2 binding protein(M2BP)由来抗原ペプチド M2BP-A2_<216>、-A24_<241>あるいはコントロールペプチドとしてMAGE3-A2、-A24をパルスした。ペプチドパルス樹状細胞に放射線照射を行った後、自家末梢血単核球より抗CD8抗体結合マグネットビーズを用いて分離したCD8陽性Tリンパ球と培養液に混合懸濁し、96穴マイクロプレート内で培養した。培養8日目に同様の方法でペプチドパルス樹状細胞を用いてresponder細胞を刺激した。このin vitro刺激を計3回行うことによりM2BP特異的CTLを誘導した。CTLの抗原特異的細胞障害を解析することによって、様々な方法で誘導した成熟樹状細胞のCTL誘導能を比較した。健常人より誘導したCTLは程度の差はあれいずれのCTLも抗原特異的CTL活性を認めた。一方癌患者由来CTLは、OK432と抗CD40抗体添加樹状細胞を用いたCTLのみが強い抗原特異的細胞障害能を示した。
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