研究課題/領域番号 |
17591475
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
紺谷 桂一 香川大学, 医学部附属病院, 講師 (90314153)
|
研究分担者 |
横見瀬 裕保 香川大学, 医学部, 教授 (80231728)
黄 政龍 香川大学, 医学部, 助教授 (10271511)
山内 清明 香川大学, 医学部, 教授 (00291427)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
キーワード | 癌免疫療法 / 樹状細胞 / ワクチン / 抗原提示細胞 / サイトカイン |
研究概要 |
転移再発肺癌患者より誘導した未熟樹状細胞に、OK432、TNFα、LPSおよび抗CD40抗体を様々な組み合わせで添加して48時間後に成熟樹状細胞を得た。活性化シグナルに重要なCD80、CD83、CD86、class II分子発現をFACS解析した。抗CD40抗体単独添加細胞群ではCD80とCD83発現が著明に増加した。OK432単独添加細胞群ではCD86とclass II分子発現が増加した。TNFαやLPS添加群では分子発現増強効果は認められなかった。またOK432と抗CD40抗体を混合添加することによって、4分子いずれも最も強い発現増加が得られた。未熟樹状細胞より上記と同様に成熟樹状細胞を誘導する過程で、24時間毎に培養上清中のIL-10とIL-12濃度を測定した。OK432添加細胞群にのみ高いIL-12産生が認められ、この活性は少なくとも72時間持続した。その他の細胞群は最初の24時間に若干のIL-12産生は認められるものの72時間後には活性を消失していた。IL-10産生はいずれの細胞群も72時間後には消失していた。FACS解析を行ったHLA-A2陽性肺癌患者あるいはA24陽性健常人の末梢血CD8陽性Tリンパ球を癌抗原M2BPペプチドパルス成熟樹状細胞でin vitro刺激し、M2BP特異的CTLを誘導した。健常人より誘導したCTLは程度の差はあれいずれのCTLも抗原特異的CTL活性を認めた。一方癌患者由来CTLは、OK432と抗CD40抗体添加樹状細胞を用いたCTLのみが強い抗原特異的細胞障害能を示した。 以上の結果より、OK432と抗CD40抗体を用いて誘導した成熟化樹状細胞は、活性化マーカー発現やサイトカイン産生のみならず、CTL誘導能の極めて強い抗原提示細胞であることが明らかになった。
|