研究課題
本研究の目的は、「異なる弁葉形状により大動脈弁位に装着された場合のバルサルバ洞内の流動現象への影響の把握とこの流れ場が冠循環量へ与える影響への関連を明らかにすること」であり、バルサルバ洞付きの大動脈部を模擬したIn Vitroモデルの製作(梅津、岩崎)と過去のシミュレータ製作の経験の蓄積を生かし、大動脈部の特性を再現できるモデルの製作および冠動脈循環なしのIn Vitroモデルで弁形状の相違によるバルサルバ洞内流れ場の解析(阿久津、梅津、岩崎、新浪)をDynamicPIV装置を用い、弁形状が流れ場に与える影響および冠動脈循環に与える影響を解析することである。研究は、In-Vitroモデルの試作と予備実験、平行してDynamic PIV装置を用いた解析方法の確立を第一に目指し、開始された。In-Vitroモデルの試作を用いた予備実験は、MIRA弁およびSJM弁を用いて行われ、形成された流れ場に大きな相違のあることが確認された。しかしながら、適当な後負荷の再現など調整する部分もあり、現在更に調整中である。Dynamic PIVの解析方法の確立については、試験弁をデータの蓄積のある僧帽弁位に装着し、そのデザインや、装着方向が与える影響について、実験的研究がなされた。その結果は、多くの所見が得られ、幾つかの内外の学会において口頭発表がなされ、投稿している論文もある。今後は、冠動脈シミュレータの作動なしの状況で、シリコンまたはアクリルを素材としてバルサルバ洞付き大動脈モデルを用い、既存の模擬心臓装置を装着することにより当初の目的である大動脈弁位における実験を本格的に実施する予定である。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (5件)
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